|
||||
コラム
|
JA共済 あれこれ
|
共済金が支払われない場合(1)―建物更正共済
|
共済に加入すると、約款が渡されます。結構厚みがあっていろいろと細かい字で書いてありますから、隅々まで読むのは大変です。大体の人が「ま、いっか」となってしまい勝ちです。すこし硬い話になりますが、共済約款は共済契約の契約書です。契約者はここに書いてある内容で共済者、つまりJAと契約しているのですから、約款はとても大切なものなのです。約款に書いてある事柄はいずれも重要と言えますが、ぜひ知っておいて頂きたいことがあります。そこで、台風シーズンも近いことですから、建物更生共済を例にとって少しご説明しましょう。
一つは、事故が起っても共済金が支払われない場合があることです。もう一つは契約した後、共済に加入している建物や家財家具に変化があった時、その旨JAに知らせて頂かなくてはならないことがあります。そのあたりを正しく理解しておいて頂かないと、トラブルの原因ともなりかねません。 共済約款には、どんな時共済金が支払われるかが挙げてあります。しかしそれに該当する事故(これを共済事故と呼びます)が起って、共済に加入している建物や家財家具に損害が発生しても、共済金が支払われない場合があります。これも約款に書いてありますが、共済契約者、被共済者(共済金を受取る人)、被共済者と生計を共にする親族(共済金取得目的による)、被共済者以外の共済金をうけとるべき者(質権者、相続人等)による、故意または重大な過失による損害です。故意とは「そうしようと思ってすること」で、放火が代表的な例です。重大な過失とは「そんなことをしたら当然そうなると解っている事」をやってしまうこと。例えば夫婦ゲンカのあげく頭に来て、火の付いているストーブに灯油の入ったビンを投げつけるといった行為をしてしまうことです。台所でてんぷらを揚げていて、ガスの火を消さないまま放置して、居間で長電話に夢中になって火事になってしまうようなケースもこれに含まれることがあります。 共済に加入している建物や家財家具に変化があった時、知らせて頂かなくてはならないことがあり、これを「通知義務」といいます。内容は約款に書いてありますが、相続があって家の名義が変わってしまったとか、それまで住宅として使っていたが、空家にした、転居して家財家具を移したなどです。それを怠ると、事故が起っても支払われない場合がありますので要注意です。 建物更生共済は、その人の所有している財産である建物や家財に損害が発生した時、その損害を填補するための共済です。損害の填補は損害を受けた人に正しく行なわなければなりません。そのため約款にはこういったことを定めているのです。 (2003.8.6) |
特集企画 | 検証・時の話題 | 論説 | ニュース | アグリビジネス情報 | 新製品情報 | man・人・woman |
催しもの 人事速報 | 訃報 | シリーズ | コメ関連情報 | 農薬関連情報 | この人と語る21世紀のアグリビジネス | コラム | 田園交響楽 | 書評 |
||
社団法人 農協協会 | ||
|