|
||||
コラム
|
つくば山麓 野良だより
|
本来の担い手確保とは!
|
雨降り。久しぶりに山本一力著の股旅物を読んで気分転換した。現代の社会に無くなってしまった“温もり”を感じて、心が豊かになった。今日は家族皆、思い思いの休日を楽しんでいる。しかし農家にとっては本来のんびりできるはずの一時であるが、今年は、みんな年末を迎え重苦しい日々を送っている。いわゆる「豊作貧乏!」。大きな台風に見舞われることなく、気温が高かったため、白菜やキャベツ、大根等の大型野菜が順調に育って大暴落。箱代と手数料を引いたら何にも残らない。丹誠込めた野菜をトラクターでつぶしての出荷調整。消費者は良いかもしれないが、野菜で生計を立てている専業農家にとってはたまったものではない。「忘年会をやる気力も出ない。暮れの支払いは…?」と仲間が嘆いている。
◆ささやかな抵抗! そんな中、我が家では毎晩、鍋物。鱈、牡蛎、豚、鶏肉…等など、メインの中味を取り換えただけの農家にしかできない最高の贅沢を満喫している。年々下がる一方の米価。大暴落の野菜作り。何が「担い手育成」だと言いたい! 農業後継者になり、結婚を約束した相手もいる我が家の長男(24歳)には、せめてお金の心配だけはさせたくない。そうでないと、農家に嫁さんは来ない!? 安心して農業を営める価格補償対策や輸入農産物の規制がない限り、これからの農家経営は大きな壁にぶちあたるのは明らかだ。 |
(2006.12.1) |
特集企画 | 検証・時の話題 | 論説 | ニュース | アグリビジネス情報 | 新製品情報 | man・人・woman |
催しもの 人事速報 | 訃報 | シリーズ | コメ関連情報 | 農薬関連情報 | この人と語る21世紀のアグリビジネス | コラム | 田園交響楽 | 書評 |
||
社団法人 農協協会 | ||
|