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コラム |
21世紀の幕が開いて直ぐ、中央省庁のが1府12省庁に再編成された。仕事柄、霞が関の農水省をたまにのぞくと、廊下にダンボール箱が所狭しと積み上げられている。省庁の引っ越しに260億円かかったというから驚く。 さて、名称変更を逃れた農水省。名前は変わらなかったが体制・機構は様変わり。1官房5局3庁から1局減っただけだが、本省は総合食料局、生産局、経営局、農村振興局と名称が一変。外局の食糧庁も農産物検査の民営化により、検査課という伝統の名が消えた。各県にある食糧事務所も9つに統合されるという。また、農水官僚のトップで大鉈をふるってきた木事務次官、高木食糧庁長官も勇退。 一方、JAグループ、経済事業を担う全農も1月1日から大幅な機構改革を実施。事業本部は現在の米穀と畜産の2つから、営農総合対策部(新設)、生産資材部、肥料農薬部の3部からなる営農・生産資材事業本部を新設し、3つになる。なかでも、米穀事業本部は既報のとおり今年4月から東日本と西日本にそれぞれ広域米穀卸会社を設立する。 「官」も「民」も21世紀を迎えて新しい革袋ができた。でも、そこにいる人の意識が変わらなければ何も変わらない。とりわけ、米穀事業はとうに食糧法という新しい革袋ができている。昔から「新しい革袋には新しい酒を盛れ」と云う。 |