どんどん変わる…
消費税の総額表示スタート。厚生年金の定額部分の支給開始年齢の繰り下げ。法科大学院の開校。国立大学の法人化。東京メトロ誕生などなど、4月から暮らし・社会に関わる制度がどんどん変わる。
ドッグイヤーと言われて久しいが、何しろ、大リーグ公式試合の開幕戦、しかもあのヤンキースが日本にやってくる時代。何があっても、何が変わっても驚くに如かずか。そして、「松井はまさに映画の主人公」と、J・トーリ監督に言わしめた松井選手の活躍。プレッシャーに弱いと言われる日本人の性格も変わってしまったようだ。
テレビがヤ軍の守備陣形を映す。A・ロドリゲスとデレク・ジーターの垂涎の3遊間、レフトの松井選手。その後ろの外野フェンスの広告にホクレン「ほしのゆめ」とある。北海道の米といえば、「きらら」。「ほしのゆめ」は昨年、星野前監督率いる阪神タイガースの優勝で有名になったが、たしか東京ドームの広告は前は「きらら」だったはず。いつの間にか、これも変わっている。
米といえば、この4月から、改正食糧法が施行され、制度が大きく変わる。何が変わる?といったら、全農が30数年も背負った自主流通指定法人の看板をはずす、否、はずされたことだろう。これにより、全農が米の集荷販売の大元締め役を解任(?)されたのである。これからは、どうぞ、農協さん「売れる米(?)」をつくり、自分で顧客をみつけてください、そうでないと、市場から淘汰されますよ、という世界になるようだ。
国は川上をガタガタにし、今度は川中、川下を偽装表示だ、コンタミだと、身体に何の影響もない、何ら意図的でない行為まで、やれJAS法違反だ、業務改善命令だと国家権力でギュウギュウ絞める。文藝春秋の問題じゃないが、これは「報道の自由」いや、「商売の自由」の制約だと言いたくもなる。
そして、全農はついに支所が消えた。支所勤務で、農協・県連と口角泡を飛ばして仕事を覚え、先輩に酒の呑み方を教わり、春闘には仲間と労働歌を歌い、一角の全農マンに成長していく。この図式も昔物語になる。
全農のメインメッセージは“もっと近くに。”。これが、これからの全農の米事業の生きる道。だが、段々、“もっと遠くに。”に向かっているような気がする…。(だだっ児) (2004.4.6)