JA全中はこのほど、「親と子供のごはん食」調査の結果を公表した。
食の多様化、一人で食べる個食の増加、外食の恒常化、インスタント食品の氾濫など、食を取り巻く環境が急激に変化しているなか、JA都道府県中央会とJA全中は、健康で明るい食生活を送るためにごはんを中心とした食習慣の確立をめざし、昨年8月〜10月に全国11地区で子どもごはん料理教室を実施した。その参加者(保護者)に対して、今後の米消費拡大事業のデータとして活用することを目的に調査を実施した。有効回収数は1613名。
■食育は食の大切さを考えること
質問別の主な調査結果は以下の通りとなった。
▽『食育とはどのようなことだと思うか』
食の大切さ(33.1%)、家庭でごはん食を通してコミュニケーションを図ること(24.1%)、栄養バランスを考えた料理(20.6%)、と、食事のマナーや作法などよりも、食に関する知識、食を通した家族間のコミュニケーションなどと捉えている傾向が伺える。 ▽『あなたの1週間のごはん食の回数は(外食や持ち帰り弁当を含む)』
夕食で7回(51.5%)が半数を超えた。朝食では1〜2回(22.3%)、昼食では3〜4回(34.7%)がそれぞれ一番多かった。朝食と昼食に毎日ごはん食を採る家庭は、平均で17%程度に留まった。夕食にはごはん食を実践している家庭でも、朝食、昼食は他のメニューを採ることが多い。
▽『日頃、お米、ごはん食の情報はどこから得ているか』
雑誌(24.2%)、テレビ(23.0%)が上位を占め、2つの回答で47.2%と、毎日の献立づくりのヒントは、雑誌やテレビから得ている主婦が多い。また、『お米、ごはん食に関して知りたいこと』として料理レシピ(38.0%)、健康面(24.0%)などの情報が上位になっている。
▽『あなたが子どもに作ってあげたいごはん料理はなんですか』
炊き込みご飯(36.9%)、お寿司(16.7%)、チャーハン(8.0%)がベストスリー。以下、おにぎり(7.6%)、オムライス(7.6%)、丼物(6.8%)と続く。特に、炊き込みご飯は、全国11会場中10会場で1位になり、人気の高いことが明らかになった。また、子どもたちに対して行ったアンケートとでは、お母さんに作ってもらいたい料理の1位はカレーライスだったが、お母さんが子どもに作ってあげたい料理では8位と、親子の間にはズレがある。
最後に、『今後ごはん(お米)を食べる回数や量を増やそうと思うか』と聞いたところ、76.1%の人が「はい」とこたえ、「いいえ」と答えた人(20.8%)を大きく上回った。 |