米麦など農産物の検査業務が今年4月1日から完全に民間へ移行される。それに向けて現在、登録機関はJAなど約1400、1万3000人が検査員として登録されている。
JAグループでは、こうした農産物検査業務の円滑化、JAなど登録検査機関の農産物検査員相互の連携・情報交換・交流と、検査技術の向上を目的に、JA全農と全国JA農産物検査協議会が共催して、鑑定会と意見交換会を実施してきている。
3回目を迎える今年は、3月1日に東京・大手町のJAビルに、全国から66名の検査員が参加して開催された。
鑑定会は、水稲うるち玄米35点、水稲もち玄米5点の等級判定と整粒歩合を30分以内に判定するもので、各自の持点を400点とし等級相違の判定をした場合は減点されるという方法で行われた。
あいにくの雨で自然光での鑑定ができないという悪条件にもかかわらず、初めて40点の試料すべてを間違えずに鑑定し400点満点だったJAみどりの(宮城県)の菅原伸明さんはじめ「全体の成績は昨年よりも向上した」という。
農産物検査は「現物を見なくても取り引きができるモノの流れの出発点」(江渡浩農水省食糧部消費流通課長補佐)であり、これからも「ほ場を知っているJAの有利さを活かしたすばらしい検査ができる」(渋谷潤太郎全国JA検査協会長・全農宮城県本部米穀部長)よう検査技術のさらなる向上を誓って散会した。
優秀な鑑定をした下記の5名に表彰状と記念品が贈呈された。
菅原伸明氏(宮城・JAみどりの)
上田宜夫氏(兵庫・JA淡路日の出)
加藤幸永氏(群馬・JA北群渋川)
寺林紀章氏(富山・JA氷見市)
神田明仁氏(富山・JAアルプス)
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真剣な表情で40点の試料を鑑定(左) 優秀な鑑定で表彰された加藤、上田、菅原、寺林、神田(左から)の5氏(右) |
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