農薬バイオテクノロジー開発技術研究組合(猪飼隆理事長、本部:東京都中央区、以下「農薬バイテク組合」)が、惜しくも22年の歴史に幕を閉じた。蓄積されたバイオテクノロジー基礎技術の応用から、22年間に4つの生物系農薬を登録している(表)。
農薬バイテク組合は、農薬工業会が農水省の指導などを得ながら、組合員の協同による農薬製造分野におけるバイオテクノロジー利用技術の試験研究、組合員の技術水準の向上をはかるための事業を行う目的で、1984(昭和59)年に設立された。
農薬の研究開発は、安全・安心な農産物生産の実現とともに環境にも配慮した観点から進められているが、一方で既存の化学合成農薬とは異なる新しい作用機作により卓効を示す生物由来の有用物質などを活用した農薬開発が求められている。
同組合は、これまでに蓄積されたバイオテクノロジー基礎技術の応用により、生物由来の有用物質などの効率的生産などに必要とされる共通基盤技術の開発を促進し、結果としてより安全性の高い生物系農薬4剤を創出・登録し、所期の目的を達成した。
なお、農薬バイテク組合の精算報告会が9月26日、東京都中央区の日本橋倶楽部会館で行われる。
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