JA全農は昨年12月に策定した改善計画を着実に実現するため、改革の具体的メニューと進捗管理を行うため3つのチームを年末に設置した。スピード感を持った改革を実行するために18年度当初からスタートダッシュできる体制づくりが狙い。
設置したのは「担い手対策チーム」、「子会社再編チーム」、「要員対策チーム」。
「担い手対策チーム」は、5年間で240億円を担い手に還元する改革について、その具体的なメニューを3月までに検討していく。メニューは「担い手が実感できるもの」(全農)として、大口対策の拡充、法人への出資、生産資材価格、JAによる人的支援などを検討する。
JA段階で実効性あるものとするため、事業ごとにメニューを作ったうえで要領化して徹底を図る。
関水理事長を座長に宮下、加藤両専務、担当常務のほか、関係部長、県本部長(福島、茨城、岡山、山口)、全中で構成している。月に2回のペースで会合を開き検討を進める。
「子会社再編チーム」は宮下専務を座長に20年度末に現在の208社を98〜117社にする改革の具体化を検討していく。とくに同チーム内には物流部門プロジェクトを設けており、物流子会社17社を1社に統合する計画について重点的に検討する。外部コンサルなども活用、事業競争力のある物流子会社のあり方を検討し、生産者手取りの最大化に向けて大幅なコスト削減の実現をめざす。
「要員対策チーム」は加藤専務を座長に5000人の要員削減計画の具体化を検討する。
3つのチームは改革の具体策を策定するとともに、改革の進捗管理も行う役割を持つ。また、進捗管理の一環として経営役員会に設置された「ガバナンス委員会」が年2回、点検、検証、評価を行うことも決めた。
JA全農は、昨年7月の総代会で確認した「新生全農を創る改革実効策」と年末の改善計画を織り込んだ「新生全農を創る改革プラン」を策定し、3月の総代会で18年度事業計画と合わせて決定し、「改善計画内容を事業計画として」位置づける。
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