農業協同組合新聞 JACOM
   
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総合読書率過去最低−活字離れ進む
全国農村読書調査結果 −家の光協会 (1/30)


 総合読書率(月刊誌、週刊誌、書籍のいずれかを読んでいる割合)が65%になったとする「第60回全国農村読書調査」の結果を、(社)家の光協会はこのほど発表した。同調査は昨年8月、全国のJAに加入している正組合員世帯の16歳〜69歳までの家族を対象として実施し、1228名から回答を得た。
 総合読書率は前回を1ポイント下回り、統計を取り始めた昭和50年以降で最低となった。男性は前回と同率の60%に対し、女性は前回よりも2ポイント減少し69%、女性の減少が全体の読書率を下げる結果となった。年代別にみると、10代91%、20代75%、30〜60代は62〜65%と、年代が高くなるに従って読書率は下がっている。職業別では学生の90%が最高で、主婦73%、自営業71%、給与生活者66%、農林漁業者60%となり、無職が55%で一番低くなった。また、雑誌読書率(月刊誌か週刊誌を読んでいる割合)は、前回より1ポイント減の58%。内訳は男性が54%(1ポイント減)、女性が62%(同率)。前回に比べると総合読書率、雑誌読書率とも、10代、20代、学生の若い世代で上昇、その他の層で大きな変化はなかった。
 過去1ヵ月間に書籍を読んだ人は全体で29%、読書冊数は平均1.2冊となり、前回よりも0.4冊増えた。男性1.0冊に対し女性は1.3冊。若い層ほど読書冊数が多く、10代は4.0冊、一方60代は0.6冊と少ない。書籍を読んでいる人の平均は前回より1.1冊増え4.4冊、男女別では、男性4.4冊、女性4.6冊。若い年代ほど読書冊数は多くなった。
 半年間に読んだ書籍は多い順に、「いま、会いにゆきます」、同数で「ハリー・ポッター」シリーズ、次に「ダ・ヴィンチ・コード」、「世界の中心で、愛をさけぶ」と続き、世間でも話題を呼んだ作品が上位を占めた。自由回答のあった書籍542点の読者数は延べ609名。内訳は、男性184点・194名、女性358点・415名で、点数・読者数とも女性が男性を大幅に上回った。また、好きな作家を自由回答で聞いたところ、男性の1位は赤川次郎と司馬遼太郎、女性の1位は松本清張との結果がでた。総合で1位は松本清張、以下赤川次郎、内田康夫、司馬遼太郎と続いた。松本清張は、農林漁業者の50代、60代の女性に特に人気が高い。
 本を買わない人も含めた全員の1ヵ月あたりの本代は、前回よりも67円増えて824円。また本を買う人の1ヵ月あたりの本代は、前回より109円増えて1457円。年代別では30代が1598円、40代が1591円と支出が多く、10代は最小の1203円。職業別では給与生活者の1576円が一番多く、少ないのは無職の1167円、農林漁業者の1294円など。
 月刊誌読書率は、前回より2ポイント増の45%。毎号読んでいるが24%、ときどき読んでいるが21%であった。性別でみると、男性39%に対し女性は51%で、前回に比べ男性は3ポイント、女性は2ポイントそれぞれ増加した。読んでいる月刊誌を自由回答で聞いたところ、3年連続で1位は「家の光」、2位は「現代農業」、3位は「オレンジページ」という結果がでた。6位の「NHKきょうの料理」、7位の「NHK趣味の園芸」は5年連続でベスト10入りしており、予約購読による読書傾向が強いころを示している。月刊誌読書率は女性が男性よりも12ポイント高く、読んでいる月刊誌でも女性は350冊(1人平均0.9冊)で、男性の191冊(同0.5冊)を大きく上回った。

(2006.1.30)


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