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第4回農業機械化情報研開催
高齢就農者による危険な作業実態明らかに
 −日本農業機械化協会 (3/17)


 (社)日本農業機械化協会では、3月17日、中央区新川の馬事畜産会館において、平成17年度第4回農業機械化情報研究会を開催した。
 研究会では、「これからの環境保全型農業推進に向けた技術体系について」を農水省生産局農産振興課環境保全型農業対策室長の栗原眞氏が、また、同課技術対策室課長補佐の土屋憲一氏が「農作業安全対策について」を、講演・解説した。
 栗原氏の講演は、生研センターが3月8日に大宮で開催した「新技術セミナー」での講演と同様の趣旨だが、環境に優しい農業への支援の概要を改めて説明した。
 農水省では、平成19年度から開始する、農地・水・農業環境保全向上対策において、化学肥料・化学合成農薬を大幅に(従来使用量の5割以上)削減する取組を支援していく。
 具体的には、1.集落などの「区域全体」での取組に対し、技術の実証、検討などの推進活動に必要な経費を支援していく。2.「まとまりをもった化学肥料や化学合成農薬の大幅低減の取組」に対して、技術の導入に係る経営コストの掛かり増しに着目し、取組面積に応じて支援していく(1.と2.はセット)。
 土屋氏の「農作業安全対策について」は、例年喧伝されていることだが、農作業中の死亡事故は年間400件前後発生しており、60歳以上の事故死者が8割以上を占めている。また全産業における死亡災害の発生数は、平成14年で労働者人口10万人あたり3.3人に対し、農作業死亡事故は、就農人口10万人あたり約3倍の10.2人になっている。
 まもなく平成15年のデータが纏まるようだが、高齢就農者の農作業死亡事故は、増加傾向にあるという。農業従事者の高齢化と、高齢就農者による危険な農作業の実態を、再認識させられた。

(上)農作業死亡事故の年齢階層別推移 (下)農作業死亡事故と全産業死亡災害

(2006.3.22)



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