(社)農協労働問題研究所、(社)ジェイエイシステム開発センター、(社)地域社会計画センターが統合し、(社)JA総合研究所が4月1日に発足した。
17年3月のJA全中総合審議会答申で、上記3団体に(財)協同組合経営研究所を加えた4団体を再編・統合する必要があるとし、JA総合研究所(仮称)設立準備検討委員会を立ち上げ検討していた。3法人の統合は、(社)農協労働問題研究所を存続法人として定款変更を行い、他2法人を解散した。
(社)JA総合研究所は、JA運営の基本課題に関する調査・研究を行いシンクタンク機能を強化すると同時に、農業の振興・農村地域の活性化とJAグループの発展に寄与することを目的としている。会員は、全国機関8団体および全中、都道府県中央会、JA等で上記以外の団体。「協同組合研究部」、「経営研究部」、「地域研究部」、「企画総務部」の4部門を設け、研究職員23名、事務職員4名の体制とする。会員の意思を幅広く反映した運営を行うため、会員の代表者等による『運営委員会』設け、また、必要に応じて研究部門ごとの『事業委員会』、『協議会』等を設ける。
研究活動の充実を図るため、研究所に『研究所長』を置き、今村奈良臣氏(東京大学名誉教授)が初代所長に就任。また、役員は理事18名、監事2名で、役付役員は以下の6名。
▽会長/宮田勇(全中会長・非常勤)
▽理事長/古賀成祐(全中出身)
▽専務理事/岩城求(中金出身)
▽常務理事/斉藤順(全農出向)
▽常務理事/黒瀬幹夫(全共連出向)
▽常務理事/桜井勇(全中出向)
また、部門ごとの重点事業は以下の通り。
◎【協同組合研究部門】
▽農協法等関連法制度(組合員制度、ガバナンス、CSRに関する課題含む)に関する研究。
▽(財)協同組合経営研究所と連携し、協同組合に関する調査研究と成果物の出版等。
◎【経営研究部門】
▽人事制度関連の法規、賃金・雇用管理の研究。
▽合併JAの人事制度に関するコンサル。
▽JAグループの情報技術利用に関する研究。
▽情報化対策・システムに関する研修。
◎【地域研究部門】
▽都市農地の有効利用、活力ある地域社会の維持・向上に関する研究。
▽JAにおける担い手、集落営農支援、地産地消支援等に関する研究。
▽ファーマーズマーケットの事業化、市民農園運営等に関する研究・コンサル。
▽JAの次世代・高齢者対策に関する研究・コンサル。
▽JA改革支援およびJAの新規事業に関する研究・コンサル。
◎【総合企画部門】
▽新研究所の事業・運営企画、統合法人としての一体化の促進。
▽広報誌の発行、ホームページ等を活用した情報提供。
▽統合第2期(21年度〜)に向けた組織・事業のあり方の検討。
なお、(財)協同組合経営研究所との統合は、20年4月をメドに行い、当面は研究所とのワンフロア化(千代田区一ッ橋2-4-3 光文恒産ビル7階)で緊密な連携を図る。 |