◆家庭用需要が増加
(社)日本冷凍食品協会は、17年(1〜12月)の冷凍食品国内生産量は153万9009トン(対前年比100.8%)、生産金額(工場出荷金額)は6692億円(同99.4%)だったという調査結果を明らかにした。
国内生産量に冷凍野菜輸入量78万6507トン(同103.3%、財務省貿易統計)を加えたこの調査でいう「消費量」は232万5516トンとなり前年対比101.6%と伸びている。これを0歳児を含めた総人口で割った国民1人当たり年間消費量は18.2キロとなる。なお、冷凍野菜輸入金額は1072億6900万円(同107.7%)。
実際の消費量(供給量)は、これに調理冷凍食品の輸入量を加えたものになるが、貿易統計からは該当する項目がないため数字を抽出することができない。しかし、後述するように同協会の調査によると調理冷凍食品の輸入量はかなり伸びてきていると推測される。
国内で生産された冷凍食品を業務用と家庭用に分けてみると、数量で業務用が98万8879トン(同98.9%)、家庭用が55万130トン(同104.4%)と家庭用が伸びている。また全体の構成比率でみると業務用が64.3%、家庭用が35.7%となっており、家庭用の割合が前年より1.2ポイント増加している。
品目別に見ると表のように、農産物・調理食品・菓子類が増加している。また、調理品で家庭用のウェイトが高いことが分かる。
◆急速に伸びる調理冷凍食品の輸入
同協会ではこの調査と併行して会員社のうち輸入調理冷凍食品を取り扱っていると推察される33社を対象に「調理冷凍食品輸入高調査」を行なっている。
これによると取り扱っていると回答した32社の17年の輸入高は、数量で29万1098トン(前年比112.2%)、金額で1318億円(同115.6%)と、前年よりも大きく増加している。回答各社以外にも商社や量販店などが調理冷凍食品を輸入しており、「年々急速に増加している」ことがこの調査で明らかになったといえる。
輸入調理冷凍食品の取り扱い形態は、▽子会社・合弁会社・業務提携先など海外生産拠点で日本向けに生産が28社、▽外国メーカーが自国市場向けに開発したもの(日本向けに仕様変更も含む)を輸入・販売が4社、▽商社等が輸入したものを購入し販売が16社(複数回答)となっている。
冷凍食品品目別生産高 (※クリックすると表が開きます)
|