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『沈黙の森』など農業ジャーナリスト賞決まる
−農政ジャーナリストの会 (4/28)


 農政ジャーナリストの会はこのほど、「第21回農業ジャーナリスト賞」および「特別賞」を発表した。
 同賞は前年に発表された農林水産業、食料問題や農山漁村が抱える地域の問題などに関する報道(ルポルタージュ、連載企画、出版物、放送番組)の分野で、ジャーナリストとして顕著な功績があったものを表彰しており、今回で21回目となる。今回は、新聞掲載などの印刷部門が11点、放送部門が5点、合わせて11点の応募があった。また、今年から事務部門が「NPO農業ジャーナリスト賞」として別個の組織となり、両団体が共催することになった。
 受賞作品の表彰は、5月10日午後130分から、日本プレスセンタービルで開催される農政ジャーナリストの会総会で行われる。

【農業ジャーナリスト賞】
▽キャンペーン企画『沈黙の森』(北日本新聞社「沈黙の森」取材班)
 2004年秋、日本各地で起きた『熊』の異常出没を発端に、森林や里山の荒廃、野生生物と農民の軋轢、海と森との自然循環などをルポし、地球規模の環境破壊に地域から警鐘を鳴らした。
▽大地の選択〜遺伝子組換え論争〜(札幌テレビ放送 佐々木律)
 安全・安心を問う議論が繰り返されている「遺伝子組換え作物」に関して、生産者側から問題点を訴えた。規模拡大と生産効率をめざす農政の方針は、一方で地域の軋轢を生んでいる。政策批判を超えて進むべき道を探る農家の葛藤が描かれている。
【特別賞】
▽国民のための百姓学(宇根豊『家の光協会刊』)
 減農薬運動を推進、自然環境を含めた農の価値の見直しを訴えてきた筆者が、自身のこれまでの理念を「百姓学」という観点からまとめ直した集大成的な著書。

(2006.4.28)



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