全国のJAの子会社数が590社(16年度)あり、平成11年度より92社増えていることが、JA全中経済事業改革中央本部の調べで分かった。会社の形態としては株式会社が439社、有限会社が151社となっている。
16年度実績における事業規模は、JAの信用事業を除いた事業規模の10%弱となっており、JAは事業の10%弱を子会社化していることになる。なかでも「生活その他関連事業」を営んでいる子会社の事業規模は、同部門のJA事業規模の20%強となっており、全事業のなかでも子会社化が進んでいるといえる。
経済事業子会社としてもっとも多い業種は「葬祭事業」で85社、次いで「農産物販売加工事業」66社、「不動産事業」66社となっている。また、拠点型事業では「SS事業」が47社、「Aコープ事業」38社、「農機自動車販売・修理事業」36社と、県域での運営一体化などの流れと並行して子会社化が進んでいる。
1社平均の売上高は約10億円で、売上高が大きい業種は「Aコープ事業」が34億円、「SS事業」30億円、「LPガス事業」が28億円となっている。営業利益は平均で2.4%となっており、「JA事業の子会社が事業の収支改善に貢献している側面もある」と同委員会では見ている。
また、税引後赤字社数の割合が高い業種は「農作業受託作業」が26.9%、「農産物販売加工業」21.2%、「Aコープ事業」15.8%となっている。
こうしたことを踏まえて「JAの子会社についても事業エリアはJAの地区中心であり、拠点事業については、広域・一体化の事業運営が必要となる場合があり、事業ごとの特性を踏まえ、広域・一体的な事業運営も検討していく必要がある」と同委員会ではみている。 |