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担い手経営安定新法が成立 −戦後農政の大転換へ (6/14)


 6月14日、参議院本会議で農政改革関連3法案(担い手経営安定新法ほか3法案)が賛成134、反対97で可決、成立した。
 農政改革関連3法案は3月17日に衆議院での審議がスタートし衆院農林水産委員会で30時間の審議を経て5月18日に衆院本会議で可決。その後、参院では25時間の委員会審議が行われた。
 担い手経営安定新法(農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律)は、担い手に対して施策を集中する品目横断的経営安定対策の創設を法制度化するもの。これまでの全農家を対象にし品目ごとの価格に着目してきた政策から、経営規模などを条件に施策を担い手に絞り、経営全体に着目した直接支払い制度を導入するもので、戦後農政の大転換を進める法律となる。同法案の成立にあたって中川昭一農相とJA全中の宮田勇会長はつぎのような談話を発表した。

●農業・農村への影響、肝に銘じ進める−中川農相

 担い手経営安定新法は、農業従事者の減少や高齢化等が進むなかで、効率的かつ安定的な農業経営が農業生産の相当部分を担う力強い農業構造の実現に向けて、これまでの政策のあり方を大胆に見直し、やる気と能力のある担い手を対象とした直接支払いを導入するものである。
 まさに戦後農政の大転換というべきものだが、ひるがえれば農業・農村に大きな影響を及ぼすものであることを肝に銘じて進めていかなければならない。農業者の理解を一層深める努力を怠ることなくできる限り多くの農業者に対策に参加していただけるよう担い手の育成・確保に全力を尽くしたい。

●万全の予算措置が必要−宮田JA全中会長

 新たな基本計画の検討からの一連の農政改革が法律として結実した。今後、この夏の概算要求までに品目横断的政策をはじめ、米政策改革、農地・水・環境保全向上対策についても財源や支援水準など、制度の具体化に向け総仕上げの議論が行われる。わが国農業を将来にわたって支える担い手の経営安定が確立されるよう万全の予算措置を講じる必要がある。
 JAグループも、組織の総力をあげて担い手づくりに取り組んでおり、地域に根ざすJAにとって地域の実態に即した担い手をつくりあげ地域農業の維持・発展をはかっていくことは自らの存在意義をかけた取り組み。関係機関と連携し担い手づくりに取り組むことを改めて徹底していく。

(2006.6.16)

 

 

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