日本生協連は6月15〜16日、東京・パシフィック東京で第56回通常総会を開催し、05年度活動報告・事業報告、06年度活動方針・事業計画などを決定した。
今年度の活動方針のポイントについては既報(5月30日号)の通りだが、その他で注目されるのは、かねてから組織討議されていた生協法改正について、次期通常国会に「要求案の方向に沿った法改正案が上程されるよう、関係方面への要請活動を強める」ことを決定したことだ。
日本生協連の「生協法改正要求案」については、近々解説する予定だが、基本的な骨子は、
▽地域・職域区分と県域制限の撤廃
▽員外利用禁止の緩和
▽資金の貸付業務の導入
▽社会貢献などICA新原則の主旨の法定
▽契約者保護や経営の健全性確保等、共済関連規定の整備
▽理事会・代表理事制の法定等、ガバナンス関連規定の整備
▽組合員の直接利用や出資制限の緩和等、連合会規定の整備
などとなっている。
県域規制の撤廃や員外規制の緩和は「法の規制をなくし、自主的自発的にものごとを決めていく条件をつくる」ことにあると伊藤敏雄専務理事は総会で説明。小倉修悟会長も「法規制されることから解放される」ことだと総会後の記者会見で語った。
すでに共済事業関係では農協法の共済関連条項の改正や保険業法改正など法制度の整備が急速に進んでいること、ガバナンス関連についても社会的に法整備が進んでいることから「共済、ガバナンスは時代の流れとなっており、そのスピードに合わせて」他の項目も含んだ法改正を次期通常国会には上程し実現したい、そのために厚労省や国会議員に要請していく、と小倉会長語った。
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