JA全農は6月20日の経営管理委員会で17年度の決算概況を承認した。
これによると、17年度の取扱高は5兆6116億円と計画をわずかに下回った(計画比99%)。事業別にみると、原油価格の高騰などの影響で燃料事業が計画比120%の84億円弱と大きく計画を上回ったが、17年産米の価格低迷や消費減退による販売数量の減少から米穀事業は同97%の106億円。青果物の価格下落によって園芸販売事業が同91%の114億円と計画を大きく下回っている。
また、畜産本部は計画比100%の124億円。生産資材事業は同96%の86億円、生活事業は同96%の35億円と需要低迷などによってそれぞれ計画を下回った。
事業総利益は、取扱高の減少によって計画を14億4800万円下回る1337億4700万円(計画比99%)となった。しかし、業務費をはじめとする諸経費を削減し、事業管理費が計画よりも約40億円下回ったため事業利益は45億2800万円と計画を大きく上回り、これにその他経常損益を加えた経常利益は126億9600万円と計画を上回った。
法人税・住民税、事業税は前期から繰り越された欠損金の充当によって地方税均等割額の3億5000万円のみの計上となったこともあって当期剰余金は計画の70億円を上回る104億円。
剰余金処分のうち、出資配当は計画にそって2%を実施。利用高配当である特別配当については計画通り20億円を実施する予定とした。なお、特別配当の実施は6年振りのこととなる。 |