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鶏インフルエンザテーマに中川局長が講演
−食・農・環フォーラム (6/27)


講演する中川局長
講演する中川局長

 『鶏インフルエンザの発生状況と我が国の対策』をテーマに、「食料・農林漁業・環境フォーラム」が6月27日JAビルで学習会を開いた。
 講師の中川担農水省消費・安全局長は、「16年1月に山口県で79年ぶりに鶏インフルエンザが発生し、発生農場での飼養鶏の殺処分、汚染物品の埋処分、周辺地域の移動制限等のまん延防止措置を実施した。
 発生後の取り組みとしては、▽届出義務違反の罰則強化など含む家畜伝染病予防法の改正、▽感染経路の究明、▽ワクチン備蓄の積み増しなどに取り組み、発生を抑える対策と発生後すみやかに対応できる体制を整えた」と、経過と対応を改めて紹介した。
 また、「鶏インフルエンザ防止のための我が国の行動計画は、最終的には人から人へうつる段階まで6段階に分類し、それぞれの段階について、▽計画と連携、▽サーベイランス、▽予防・封じ込め、▽医療、▽情報提供の5つの具体的な対策で対応する。農水省の取り組みは、サーベイランスの強化、異常家きんの早期発見・早期通報の徹底などを実施する」ことを強調。また、国際的な発生状況等について情報交換、人材や資材の提供を行うなど国際的な連携の強化の必要性を訴えた。

■収束宣言が安全宣言に変わるものとの認識

 茨城県から来たという男性は、「鶏インフルエンザ発生以来、鶏肉、卵が売れない。養鶏農家は経営が大変だ。なぜ、安全宣言を出せないのか」と質問した。中川局長は「現場の作業がすべて終わった時点で収束宣言を出し、安全宣言ではないがそのような意味を持っているとの認識だ。殺処分に対する手当金などを生産者には出しており、国として生産者保護は考えている」と国の考えを説明した。また、「コスト面で有利なことから飼養頭数の大規模化が進んでいるが、一連の鶏インフルエンザ騒動は大規模化の影響があるのでは」との質問には、「鶏インフルエンザが発生した時、大規模化は大きく影響すると思う。生産コストを考えると大規模化は避けられない面もあり、難しい問題だ」と中川局長は食の安全・安心の面からも、考える必要があると述べた。身近な鶏肉や卵の安全性に鶏インフルエンザが大きく関係しているため、参加者の関心も高く熱心にメモを取る姿も見られた。

(2006.7.4)

 

 

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