農業協同組合新聞 JACOM
   
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(株)北條精肉店(栃木県)に勧告 牛肉トレーサビリティ法違反で
−農水省 (6/30)


 農水省が食肉卸売業者に対しておこなった調査の結果、販売された牛肉の一部に、牛の個体識別のための情報の管理および伝達に関する特別措置法(牛肉トレーサビリティ法)にもとづく、個体識別番号の適正な表示に違反しているものが確認されたため、この業者に対して農水省は6月30日に同日付で勧告をおこなったと発表した。
 同省関東農政局栃木農政事務所が、平成18年4月26日から6月27日までの間に
株式会社北條精肉店(本社=栃木県宇都宮市峰町583番地2。北條成男代表取締役)に対して任意調査をおこなった結果、判明したもの。
 同社は、少なくとも平成17年11月から18年3月までの間に、代表取締役の指示により、和牛肉以外の国産牛肉に、過去に仕入れた和牛の個体識別番号を表示し、1739kgを販売していたことが確認された。
 同社がおこなった行為は、牛肉トレーサビリティ法の第15条第1項の個体識別番号の表示義務に違反する不適正な表示であるため、農水省は同社に対して、同法の規定にもとづく勧告をおこなった。
 株式会社北條精肉店に対する農水省の勧告内容は、次のとおり。
(1)株式会社北條精肉店が現在保持している国産牛肉について、直ちに個体識別番号の表示の点検をおこない、不適正な表示の商品が発見された場合には、適正な表示に訂正した上で販売すること。
(2)北條精肉店が販売していた牛肉の一部に、不適正な個体識別番号の表示がおこなわれていたおもな原因として、北條精肉店における牛トレ−サビリティ制度に対する認識の欠如、不適正表示を防止するための相互チェック体制と商品管理システムの不備が考えられることから、これらの事項を検討し、原因の究明・分析を実施すること。
(3)2の結果を踏まえ、北條精肉店における個体識別番号の表示に関する責任の所在を明確にするとともに、相互チェックが可能な管理体制と商品管理システムの整備など、再発防止対策を実施すること。
(4)北條精肉店の全役員と全従業員に対して、牛トレ−サビリティ制度について周知するとともに、その遵守を徹底すること。
(5)1から4にもとづいて講じた措置について報告書を作成し、 平成18年7月31日までに農水大臣あて提出すること。

(2006.7.4)

 

 

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