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別れの言葉を述べる宮田会長 |
前JA全中会長で5月18日に81歳で亡くなった故原田睦民氏の「お別れ会」が7月5日、虎ノ門パストラルで開催された。「お別れ会」にはJA関係者、生協関係者、農水省、国会議員など幅広い立場の人が集まり、生前の活躍を偲ばせた。会場正面には献花台と、花で飾られた故原田氏の遺影があり、微笑んだ表情が参列者に語りかけているようで印象的であった。
JA全中、農林中央金庫、JA広島県中央会、JA広島市で作る−故原田睦民氏お別れ会世話人会−を代表して宮田勇JA全中会長は挨拶で、「平成8年7月から14年8月まで2期6年、第10代JA全中会長として、戦後農政の転換点となる『食料・農業・農村基本法』成立に向け、一千万人署名の先頭に立つなどの活躍が印象に残っています。今進めているJA改革への道筋をつけると同時に、21世紀への橋渡し役を引き受けられ、『農』と『共生』の世紀づくりにむけ、次世代、消費者、アジアとの『共生』に信念を持って取り組まれました。また、郷里の武将毛利元就の『百万一心』の教え、協力の大切さを常に説き、JAグループ役職員一同に一致団結して物事に取り組む必要性を訴え、先頭に立ったのも原田さんでした。我々は今後も原田さんの意志を受け継ぎ、農業が直面している困難に立ち向かう覚悟です。心からご冥福をお祈りします」と、参列者に故原田氏の人柄を思い起こさせるようなエピソードを交え、追悼の言葉を述べた。
中川昭一農水大臣は、「私が初めて農水相になった平成10年から11年にかけて、原田さんと一緒に仕事をしました。WTO交渉ではJAグループの意見を粘り強く取りまとめ、米の関税化を受け入れました。特例措置を盾にそのまま頑張りつづけていれば、我々は孤立し今よりも厳しい立場に追い込まれていたのではと思い、原田さんの見識には頭が下がります。原田さんは私の父と同世代です。我が子のように、私のことを気遣ってくれたことが思い出されます。故人の遺志を受け継ぎ、日本の農業の発展のため頑張ることを誓います」と、遺影に語りかけた。
その他、ジャック・ディウフ国連食糧農業機関(FAO)事務局長、裄V武治JA全農会長など故人ゆかりの人が、別れの挨拶をのべた。その後、遺族を先頭に参列者は献花台に進み、花を添え故人の冥福を祈った。
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