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基本農政確立に全国から結集 −JA全中、農政連 (7/13)


挨拶する宮田会長
挨拶する宮田会長

 JA全中と農政連主催による「基本農政確立対策全国代表者集会が7月13日、砂防会館で開かれた。集会は、昨年10月に決定された『経営所得安定対策等大綱』で、19年産から実施される新たな政策の具体化と予算確保のための要請活動として全国のJA関係者が結集した。
 宮田勇JA全中会長は、「今、与党では米政策、品目横断的政策、農地・水・環境保全政策の予算を含めた制度の具体化に向け、積極的な議論が行われている。米については、地域実態に即した担い手づくりや農地の集積を進め、米の需給と価格の安定をはかっていくことが求められている。米の需給と価格の安定がなければ、担い手は育たず、我が国の食糧政策が根底から崩れるのではと危惧している。先に決定された政府の骨太の方針で歳出は抑えられ、農業予算も例外ではなく農業者の不安は増すばかり。予算確保を前提とした政策を確立することが、どうしても必要」などと語った。また、「これからの我が国農業の方向や、地域の産業にとって重要な内容を含んだ政策が決定される局面を迎え、担い手の経営安定をはかり、生産者が将来に希望を持って働けるような農業を確立しよう」と、これからの要請活動を有意義なものにすることを全員で確認しようと訴えた。
 壇上にはJAグループ全国組織の役員、多数の与党の国会議員が顔を揃えた。続いて、廣瀬竹造水田農業対策本部委員会委員長が要請を行った。「我々JAグループは昨年秋に決定した『経営所得安定対策等大綱』に沿って、地域実態に即した担い手づくりを組織の使命として総力を上げて取り組んできた。まもなく品目横断対策など政策にかかわる予算水準等が決まり地域農業の将来を左右する重要な時期にさしかかっている。構造改革と自給率向上をめざすため、格別の予算措置を願いたい。米政策については、米政策改革大綱のもとで新たな需給調整システムへの移行が求められる。そのためには、19年産からの米政策改革支援策の財源確保を前提に、計画生産の実効確保が必要だ。米価下落で大幅な収入減が生じるような事態になれば、水田農業の担い手は営農を続けることができない。計画生産に取り組む担い手の所得が減らないような対策をお願いしたい」と、19年度から始まる新たな米政策に向けての万全の対策を政府・与党に要請した。
 来賓の与党議員からは、「廣瀬会長の要請内容を聞いて深く胸に刻み込み、みなさんと協力してこれからの予算確保に全力を上げる」という声が相次いだ。先の国会で「担い手経営安定新法」はじめ農業3法が成立し、19年産から担い手を特定した所得政策などが始まるが、万全の予算確保が最大の焦点となる。

(2006.7.19)

 

 

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