外食事業者が自主的に食材の原産地を表示する場合の指針として、平成17年7月に農水省がガイドラインを決めてから1年あまり。同省は、外食事業者のガイドラインの認知状況、原産地表示の実施状況などを調査した結果を9月8日発表した。
調査の実施時期は平成18年6月〜7月、調査対象者は外食事業者2059社で、回答を得たのは579事業者(39431店舗)(回収率28.2%)だった。
ガイドラインの認知度は77%で、業種別ではステーキ、しゃぶしゃぶ店は100%。一番低いのは一般食堂で62%だった。しかし、ガイドラインの内容をおおむね理解しているのは、ステーキ、しゃぶしゃぶ店が最も低く、45%と半分以下。事業所給食は76%が理解していた。
原産地表示をしているのは事業者で42.5%(214社)、店舗では67.2%(17418店舗)だった。委託者の意向に左右される事業所給食は調査対象外。
業種別の実施状況は、店舗でみると、ファミリーレストランがもっとも高く80%。次いで一般食堂67.3%、焼肉専門店63.1%などとなっている。
原産地表示の範囲は、原産地が把握できるものは全て表示しているのは12.7%で、大半は部分的に食材を選んで表示していた。
原産地表示に対する来客の反応は、「多くの客が関心を示す」が11.9%、「一部の客が関心を示す」が54.9%、「ほとんどの客が無関心・無反応」が27%となっている。
原産地表示をしている事業者、していない事業者とも、問題点として表示をするための作業負担が大きいとしている。
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