林野庁は4月18日、「森林セラピー基地」6ヵ所および「セラピーロード」4ヵ所の認定個所を発表した。
林野庁は森林の効用および新たな利用方法として「森林セラピー基地」などを提唱し、18年度の認定をめざしていた。森林セラピー基地等は、森林浴や木材による刺激が生理的リラックス効果を生み、森林のもつ“癒し効果”を活かして健康増進やリハビリテーションに役立てることをめざしている。17年度に自治体や学校等27団体(全国27ヵ所)から要望が上がっており、要望10ヵ所で行った脈拍数、交感神経活動、拡張期血圧などの生理的な数値を測定する『心身の癒し効果の生理実験』結果に加え、宿泊施設等の整備状況、アクセス等の立地条件、また将来構想なども考慮し、総合的に評価して認定個所を決めた。なお、『心身の癒し効果の生理実験』では、脈拍数は都市の中にいる時に比べ約9割であるなど、生理的リラックス効果が高いことが確認されている。
「森林セラピー基地」および「セラピーロード」に認定された個所は、『森づくり交付金』などを活用して施設整備を進めることになり、1年後の19年春に施設のオープンをめざす。林野庁が『森林浴』を提唱してから約20年が経過したが「森林セラピー基地」等の認定は、『森林浴』の効果を生理的な数値で裏付けるとともに、施設利用を通じてより多くの人に森林の生理的リラックス効果が高いことを理解してもらうことに役立つ。
6ヵ所の「森林セラピー基地」および4ヵ所の「セラピーロード」の認定個所は以下の通り。
○森林セラピー基地
▽白い森の国おぐに〜ブナの森 温身平〜(山形県小国町)
▽「森林浴発祥の地」 信州木曽上松・赤沢自然休養林(長野県上松町)
▽「心のふるさと」信州飯山 母の森・神の森(長野県飯山市)
▽信州・信濃町 癒しの森…森林メディカルトレーナーと歩く癒しの森…(長野県信濃町)
▽東大寺再建のふるさと〜杣入りの地 徳地〜(山口県山口市)
▽「自然の恵みが人を呼ぶ里」〜癒しの森が交流を生む町〜(宮崎県日之影町)
○セラピーロード
▽酸素一番のまち岩泉 早坂高原〜森と水のシンフォニーいわいずみ〜(岩手県岩泉町)
▽南箕輪村「癒しの森」信州大芝高原みんなの森(長野県南箕輪村)
▽佐久市 癒しの森〜healing〜(長野県佐久市)
▽天狗高原自然休養林(高知県津野町) |