JA全農は全青協役員との意見交換に続き10月30日、(社)日本農業法人協会と「元気な産地づくりミーティング」を開いた。
農業法人協会からは、長谷川久夫会長、忠聡副会長、安達茂夫副会長ら、全農からは関水賢司理事長、米本博一常務、菊池健久常務らが出席した。
長谷川会長は「垣根を越えて日本の農業をどうするかという原点に立つことが重要」と強調し、今後は農業経営者をいかに育てるかの視点での支援が全農にも求められるなどと指摘した。忠副会長も「JAの法人に対する対応が変化してきたことは実感するが、経済事業を通じた経営体の育成という点ではまだ弱いのでは」と指摘した。
そのほか同協会側からは、農家が苦手としている販売について力を発揮し「東京に店舗を構えて責任を持って売る」など販売機能の強化を求める意見が多かった。 また、今後進める担い手対応の強化についても「現場では担い手以外は置き去りにされるのかと受け止めてしまい、法人だけが恩恵を受けるように地域から思われてしまいかねない。法人も地域農業を支えてきた。JAレベルでのコミュニケーションが重要」、「生産者と法人経営者は違うといっている時代ではない。職員も法人には行きにくいということでは距離は縮まらない。中央で考えた改革が精神まで含めて末端まで活かされ全農とJAの温度差をなくすべき」、「JA職員がいかに現場に足を運ぶか、最後はやはり人と人とのつながりだ」などの意見があった。
これらの指摘に対して全農の菊池常務は、JAには地域農業の姿をどう描くのかが重要で、大規模農家と小規模農家の役割がバランスのとれた地域農業ビジョンづくりが鍵を握るなどと話し、また、関水理事長は「法人協会とのパートナーシップを発揮していくことが大切。今後は県段階でもミーティングの場を持ちたい」などと話した。
|