農水省が11月8日公表した平成18年牛乳(飲用向けと加工原料用向けを含む)生産費調査によると、北海道を含んだ全国の搾乳牛通年換算1頭当たりの生産費(資本利子・地代全額算入)は66万9561円で、前年に比べ0.9%増えた。
また、生乳100kg当たり(乳脂肪分3.5%換算)の生産費(同)は7335円で、前年に比べ0.6%増えた。
1頭当たりの生産費が増えたのは、規模拡大などにより労働時間が減って労働費が減少したものの、乳牛の取得価格が上がって償却費が増えたことや、原油価格の高騰で光熱動力費が増えたため。
搾乳牛1頭当たりの粗収益は、乳価の低下で前年に比べ1.0%減り、73万3731円となった。
また、北海道だけの搾乳牛1頭当たりの生産費(同)は59万5232円で、前年に比べ1.1%増えた。生乳100kg当たり(同)の生産費は6596円で、前年に比べ0.7%増えた。北海道の生産費が都府県より低いのは、1戸当たりの飼養頭数が都府県の約2倍と規模の大きいことや、飼料費が割安なのが主な理由。
搾乳牛1頭当たりの粗収益は前年に比べ1.1%減り、66万699円だった。北海道の粗収益が都府県を下回るのは、都府県は価格の高い飲用向けの比率が約8割と高いのに比べ、北海道の飲用向けは約2割で、飲用向けより価格の安い加工原料用向けの比率が高いことによる。
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