農水省は12月5日、「農地政策に関するプロジェクトチーム」を設置した。
来年度から品目横断的経営安定対策などが実施されるなか、農水省は農地政策が残された課題だとしている。とくに集落営農組織づくりが加速化し農地の面的集積が実現してきたことで、今後、集落営農組織の経営の安定につながるような利用調整を検討していく必要があるとの認識がある。
松岡農相は検証の視点として「担い手にどう農地を集約していくことができるかが大きな点」としたほか、▽新規参入、法人化の推進への対応▽賃貸借期間の長期化を課題としてあげた。そのために法令、予算、税制など農地に関する制度や事業を検証していく。
また、国内農地の利用集積や分散の状況や賃貸借の実態について、既存の統計で分析するだけでなく現地調査も実施する。あわせて海外調査も実施し、借地による農地集積が全農地の4分の3を占めているフランスと、農地の細分化防止のために所有権移転の許可制をとっているドイツの実態を調べ検証の参考とする。
農地制度の法改正について松岡農相は「検討の結果によって判断したい」と述べた。また、検討についてはスピード感を持って行い農政改革の少なくとも第2ステージとなる平成22年からは「(検討の結果をふまえた)抜本対策を念頭に置く」と話した。
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