JA全農は19年1〜3月期の配合飼料供給価格について、18年10〜12月期に対して、全国全畜種総平均トン当たり5500円値上げすることを決めた。
値上げの理由としてはまず、トウモロコシのシカゴ定期が史上2番目の豊作見通しを背景に9月前半は240セント/ブッシェル台で推移していたが、豪州産小麦が旱魃で大幅な減産見通しとなったことから急騰、10月末には330セント台に急上昇。
その後も米国内で急増するエタノール需要と堅調な輸出需要によってトウモロコシの期末在庫が今年8月末の18%から来年8月末の8%へと大幅に低下する見通しからさらに価格が急騰を続け、現在は370セント台へと直近2ヶ月で1.5倍以上も相場が急上昇。今後も需要の急速な拡大により、需要構造の大きな変化が見通されることから引き続き相場の上昇が見込まれる。
大豆粕についても、穀物相場の急騰から、農家が来春の作付けを大豆からトウモロコシに変更し作付面積が大幅に減少することから9月には160ドル/ショートトン台だった価格が現在は190ドル近辺で推移。今後もシカゴ定期の値上がりに加えて国内の大豆搾油量の減少によって大幅な値上がりが見込まれる。
また、海上運賃についても、中国を中心に鉄鋼原料輸送による船腹需要が増加し、米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は現在50ドル/トンを超えて推移。今後も堅調に推移すると見込まれている。
このように、トウモロコシと大豆粕のシカゴ定期の急騰と海上運賃値上げにより、1〜3月期の配合飼料価格は前期に対して大幅な値上げとなった。
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