(財)日本穀物検定協会は2月20日、18年産米の「食味ランキング」を発表した。
18年産米は全国122産地品種(17年産米134産地品種)を、外観、香り、味、粘り、硬さ、総合評価、の6項目について、基準米(近畿圏のコシヒカリブレンド米)と比較評価する相対法で行った。食味ランキングの区分は、食味の総合評価について基準米よりも特に良好なもの「特A」、良好な物「A」、おおむね同等のもの「A′」、やや劣るもの「B」、劣るもの「B′」の5段階。なお、17年産米までの基準米は近畿圏のコシヒカリと日本晴のブレンド米であった。
対象産地品種については、全国米穀取引・価格形成センターの入札対象銘柄を参考に選定してきたが、18年産米のランキングからは、銘柄を絞って早めに結果を出すことを狙って、▽県の奨励品種、作付面積が県内上位3位以内で1500ha以上、の要件を定めると同時に、流通の実情から県内最大5地区までの選定とした。
◆特Aは17産地銘柄、17年産米と同数
17年産、18年産とも対象となった119産地品種についてみると、「特A」はともに17点、「A」は40点(17年産46点)、「A′」は62点(17年産53点)、「B」は該当なし(17年産3点)、「B′」はいずれも該当なし、となった。作柄は全国平均96の「やや不良」で、一部地域では台風の影響などもあり、ランクを上げた産地品種よりも下げた産地品種のほうが多かった。なお、「特A」にランクされた産地品種は、コシヒカリ10点、ひとめぼれ4点、はえぬき2点、あきたこまち1点。
・コシヒカリ
「特A」にランクされたものは10点(17年産9点)、「A」にランクされたものは15点(17年産17点)、「A′」にランクされたものは19点(17年産16点)、「B」にランクされたものはなし(17年産3点)。
・ひとめぼれ
「特A」にランクされたものは4点(17年産4点)、「A」にランクされたものは5点(17年産7点)、「A′」にランクされたものは1点(17年産1点)。
・ヒノヒカリ
「特A」にランクされたものはなし(17年産1点)、「A」にランクされたものは7点(17年産8点)、「A′」にランクされたものは8点(17年産8点)。
・あきたこまち
「特A」にランクされたものは1点(17年産1点)、「A」にランクされたものは3点(17年産3点)、「A′」にランクされたものは4点(17年産4点)。
新たに試験の対象とした『なすひかり(栃木・県央』、『彩のかがやき(埼玉・県南)』、『ちば28号(千葉・県南)』の食味ランキングはいずれも「A」だった。また、参考品種として山形庄内地区の『つくばSD1号』、福島『ミルキープリンセス』の食味試験も行ったが、前者が「特A」、後者が「A′」という結果がでた。
18年産米で「特A」にランクされた17産地銘柄は次の通り。
▽岩手県南・ひとめぼれ
▽宮城県北・ひとめぼれ
▽秋田県北・あきたこまち
▽山形内陸・コシヒカリ
▽山形庄内・ひとめぼれ
▽山形庄内・はえぬき
▽山形内陸・はえぬき
▽福島会津・コシヒカリ
▽福島中通・コシヒカリ
▽茨城県北・コシヒカリ
▽新潟中越・コシヒカリ
▽新潟魚沼・コシヒカリ
▽新潟岩船・コシヒカリ
▽新潟佐渡・コシヒカリ
▽山梨峡北・コシヒカリ
▽長野東信・コシヒカリ
▽大分日田玖珠・ひとめぼれ
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