農業協同組合新聞 JACOM
   
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飼料用米の栽培を開始 地域資源の有効活用すすめる
−パルシステム生協連


 パルシステム生協連は、畜産産地と農産産地が協力して、地域一体となった資源循環・環境保全型農業に取組んでいく。
 休耕田を活用し、畜産飼料の自給率向上、地域の活性化、資源循環型農業への転換を目的として、豚の飼料用米の栽培実験を07年度から開始。5月に同生協の産直産地であるJA北いわてとJAかづので田植えを行った。
 作付面積は、JA北いわてが5haで全量がパルシステム向けに生産される。JAかづのでは6haが作付けされるが、そのうち2.5haがパルシステム向け。収穫後の飼料米はポークランドグループ(秋田県鹿角郡小坂町)で飼育される豚に投与される。飼料米を投与して飼育された豚肉は分別管理・表示されて08年1月から実験的に同生協組合員に販売する予定になっている。
 また、同生協連の鶏肉産地である「までっこチキン生産者連絡協議会」(岩手県二戸市)から、「飼料に抗生物質を使わずに育てた鶏の糞を堆肥にして青果の栽培ができないか」との提案があり、産直産地と協議した結果、岩手県内のパルシステム畜産・農産産地が一体となって、鶏や乳牛の糞尿を使った堆肥で青果や米の栽培に取組むことになった。
 鶏糞堆肥を提供するのは、までっこチキン生産者連絡協議会。牛糞堆肥はJAいわて奥中山(いわて奥中山低温殺菌牛乳)。鶏糞堆肥を利用するのは、JA北いわてとJAいわて久慈で、JA北いわては米(いわてっこ)の栽培に06年に実験使用し、今年から本格的に使用している。JAいわて久慈では、ニンジン・ほうれん草に使用している。
 牛糞堆肥については、JAいわて奥中山が以前からトウモロコシとレタス栽培に使用しているが、パルシステムでの取扱いはトウモロコシだけだという。
 パルシステムの産直は、生活者(消費者・生産者)の健康で安全な暮らしに貢献するために、農業のもつ多様な価値を見直し、環境保全・資源循環を基本において、農と食をつないで豊かな地域社会をつくることを目的としており、今後も「地域資源の有効活用をめざしていく」としている。

(2007.6.15)

 

 

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