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”無洗米”で海の環境守ろう −ホクレンが海水浴場でイベント


 ホクレン農業協同組合連合会(矢野征男代表理事会長)と北海道米販売拡大委員会は、7月14日〜8月31日の1か月半、神奈川県江ノ島片瀬東浜海水浴場で北海道米エコPRイベントを開催している。
 夏場には約100万人の海水浴客が訪れる江ノ島では、海の環境問題が深刻さを増している。ホクレンは来場客が残すゴミの削減を目的に、環境NPOの協力を得て「THANKS BEACHI CLEAN」を呼びかけている。また、海の水質汚染を軽減するため、20軒あるビーチハウスで使う米を全面的に『無洗米きらら』に切り替えてもらい、とぎ水を出さないようにしている。
 海水浴の中心的な客層の若者が環境保全の重要さを知り、将来にわたって自然を大切にするきっかけにしてもらうのが目的。
 北海道特有の冷涼で湿度の低い気候は稲の病気が発生しにくく、さらに、生産者が土作りを工夫し、化学肥料を抑える米作りに取り組むなど、環境に配慮した北海道の安心米のイメージをエコ活動と重ね合わせて強調するねらいもある。
 海水の汚染は工場排水などが主な原因と思われがちだが、東京湾の場合、汚染の原因の70%は台所(炊事)、風呂(下水)などの家庭排水。炊事排水量は家庭排水の約2割を占めるが、米のとぎ水はリンやチッソなどの栄養素を含むため、水質を汚染させるヘドロの原因になる。
 来年夏に洞爺湖で開催されるサミットの開催地・北海道発信のメッセージとして、経済活動に起因する江ノ島の海岸・海洋汚染を身近な環境モデルに取り上げ、「”環境と経済の共生”を訴求テーマとして展開したい」と主催者側は話している。

(2007.7.19)

 

 

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