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作況指数は「99」(平年並み) ―9月15日現在農水省調査結果
(9/28)


  農水省統計部は9月28日、平成19年産水稲の9月15日現在での調査結果を公表した。全国の作況指数は「99」が見込まれる。地域別の作況指数は、東北が100、北海道、関東・東山、北陸、近畿、四国が99、東海が98、中国が97、九州が96。
 指数が最も高かったのは秋田の「102」。7月の全国的な低温、日照不足に見舞われなかったのが原因。最も低かったのは宮崎の「75」。普通栽培米は「98」だが、早期栽培米が収穫前に台風の被害を受け「43」だったため。鳥取は「91」と、2番目に低かった。もみ形成期の日照不足が顕著で、葉いもち病発生のため追肥ができなかったのが原因。

◆次回調査(10月15日現在)では変動も

 気温は8月以降おおむね平年を上回ったが、9月15日以降の気象は、9月に関東から東北、北海道を縦断した台風第9号、11号の影響で活発化した秋雨前線で、関東地方から東北、北海道地方では大雨になった。一方、中国、四国、九州などでは少雨傾向が続いた。
 穂数、もみ数が平年並みから平年を下回っており、登熟には、高温や日照不足が品質に影響を与えることも考えられるという。また、作付面積の1割が台風11号の大雨で泥田に浸かった秋田は、水の引きが早かったため、今回の調査では影響がカウントされていないが、実収が減る場合もあり、次回10月15日時点の調査では指数が変わる県もありそうだ。

◆主食用米23万トン供給過剰懸念

  9月28日に公表された平成19年産水稲の作付面積(青刈り面積を含む)は167万8000haで、前年産に比べ1万4000ha(1%)減少した。東北、九州などで他作物への転換があったため。また、全国の10a当たり予想収穫量は525kgとされた。
 これをもとに農水省総合食料局が試算した需給見通しでは、予想生産量873万 t(米として収穫されない青刈り面積は不明のため、昨年の8000hhaを仮置きして計算)から加工用米17万tを引いた856万tが主食用米の予想生産量。主食用米の需要計画833万tを差し引くと、23万tが供給オーバーになる。農水省は「9月26日のコメ価格センターの第5回入札では価格が低い水準を続けており、今後の動向を注視していきたい」としている。
 仮に過剰米が発生しても、現在の制度下では、以前のような備蓄のための政府買い入れが行われず、売り手が値引きの経費を掛けて販売することになる。生産者への補償手段は品目横断的経営安定対策での「ならし」対策しか救済策がない。
過剰作付け地に対し、生産調整の完全実施を呼びかけていくしか方法がない、とされるのが実態だ。

平成19年産水稲の作況指数

(2007.10.1)

 

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