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農政.農協ニュース |
飼料用稲の生産状況など検討 |
農水省に設置されている「販売」を軸とした米システムのあり方に関する検討会(座長:八木宏典東京農業大学国際食料情報学部国際バイオビジネス学科教授)は、このほど開いた検討会で、稲や飼料米の家畜飼料としての生産・利用の状況などについて検討した。 ◆牛専用は稲ホールクロップサイレージ 稲WCS(ホールクロップサイレージ)は、子実が完熟する前に稲を刈り取り、穂と葉茎を丸ごとサイレージ(発酵)した牛向けの飼料で、長期保存が可能。畜産農家にとっては、一般的な青刈りトウモロコシサイレージと同程度の栄養価のある良質な粗飼料だ。また、稲作農家にとっては、飼料用稲の基本的な栽培技術は主食用水稲と同じで取り組みやすく、作付けが増加している。専用収穫機が開発され、収穫、ロール形成ができる。主食用品種を作付けすれば、10a当たり1400〜1700kg程度、飼料用品種では2500〜3500kg程度の収量があるという。平成18年度の作付け面積は全国で5182haだった。 ◆飼料用米の栄養価、トウモロコシとほぼ同等 飼料用米にはMA米が回されるほか、加工用に多収品種として開発されたものや、WCS向けに開発された品種で子実が多収のものが使われる。また、19年産米の緊急対策では、18年産主食用米が回される。米の栄養価は、牛、豚、鶏用配合飼料の主な原料であるトウモロコシとほぼ同等なので、代用として使用できる。このため、価格が輸入トウモロコシより安くて、安定供給されることが必要だ。家畜に米を多給すると、牛ではアシドーシス(消化異常)や下痢の原因となることがある。豚では背脂肪が増加したり脂質が変化する。鶏では卵黄の色が濃くなるなどの影響がある。このため、給与量の調整が必要だ。飼料用米の作付けは、平成18年度見込みで全国で104ha。 |
(2007.12.25) |
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