水稲では、昨年、いもち病が多発した地域では、塩水選により健全種子を選別し、種子消毒の徹底を。また、育苗箱施用薬剤の選定にあたっては耐性菌の分布情報を参考に。
果樹では、昨年、一部地域で多く発生がみられた、なし黒星病、ぶどう晩腐病などは、病原菌が樹体などで越冬することから、感染源になりやすい。果樹園に残ったままの剪定枝などの残渣や罹病組織の除去などが重要。
野菜および花き類関係では、施設栽培における病害虫の発生に注意を。施設内湿度が高くなり過湿状態になると、(表)の病害が発生しやすい条件になることから、換気を行うなど病害が発生しにくい環境を作っていくことが大切。また、うどんこ病は初発時の防除の徹底を。
害虫では、アザミウマ類、ハダニ類、コナジラミ類などの発生が多くなると予想されている。特に、いちごのハダニ類が全国的に発生が多い状況下にあることから、発生動向に留意し適切な防除を行う必要がある。
また、アザミウマ類およびコナジラミ類は病原ウイルスを媒介することから、発病株が確認された場合は早期に施設外へ除去し、放置することなく適切な処分を。
なお、露地栽培では、春先に温暖多雨になると、キャベツおよびレタスの菌核病、たまねぎのボトリチス属菌による葉枯れ症状の発生が多くなることから注意が必要。
2月に入ってからの特殊報は岩手(きゅうり・黒点根腐病)、広島(トマト・退緑萎縮病=仮称)、熊本(トマト・すすかび病)、三重(茶・ミカントゲコナジラミ)、石川(トマト・タバココナジラミバイオタイプQ)の5県で出されている。
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