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紋枯病が近畿の一部地域で
水稲のトビイロウンカ −病害虫発生予報第7号


ハスモンヨトウ老齢幼虫
ハスモンヨトウ老齢幼虫
 農水省がこのほど発表した『平成19年度病害虫発生予報第7号』によると、水稲のトビイロウンカ、大豆のハスモンヨトウ、かんきつ類およびりんごのハダニ類、野菜類・花き類のタバコガ類およびハスモンヨトウの発生が平年より多いと予想されている。
 水稲から詳細を見ると、紋枯病の発生が近畿の一部地域で「多い」、中国、九州の一部地域で「やや多い」となっている。発生状況に応じた薬剤散布を。また、斑点米カメムシ類の発生が近畿、中国、四国および南九州の一部地域で「やや多い」とされている。
 さらに、トビイロウンカの発生が中国および四国の一部地域ならびに九州の広い地域で「やや多い〜多い」、近畿の一部地域で「やや多い」と予想されている。株元の観察をしっかりと。
 大豆では、ハスモンヨトウにおいて北関東の一部地域で「多い」、南関東、近畿、中国、四国の一部地域ならびに九州の広い地域で「やや多い」と見られている。若齢幼虫は集団で葉裏を食害し、白変葉(かすり・レース状の葉)を生じさせるため、白変葉が認められた場合は、早期の薬剤散布を。
 果樹共通として、果樹カメムシ類は四国の一部地域で「やや多い」と予想されているほかは、平年並以下と見られている。ただし、ポジティブリスト制度を念頭におき、農薬使用基準の遵守はもとより周辺への飛散低減対策などを心がけたい。
ネギアザミウマによるネギ葉の被害(多発時)
ネギアザミウマによるネギ葉の被害(多発時)
(写真提供:茨城県病害虫防除所)
 かんきつでは、かいよう病が北九州で、黒点病が南九州の一部地域で、チャノキイロアザミウマが北九州の一部地域で、その発生がそれぞれ「多い」と予想されている。
 なしでは、黒星病が南東北および北関東、南九州の一部地域で、また、ももでは、せん孔細菌病が南東北および北陸の一部地域で、さらに、ぶどうでは、べと病が北九州の一部地域で、その発生がそれぞれ「多い」と見られている。
 野菜類における病害虫の発生が「多い〜やや多い」は表の通り。特に、タバコガ類およびハスモンヨトウは気象条件が高温・乾燥傾向で推移すると、発生が多くなる。タバコガ類の幼虫は果菜類の果実や葉菜類の結球部に食入すると防除が困難となることから、若齢期を重点とした適期防除が大切。

病害虫発生予報

(2007.9.18)

 

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