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松岡大臣を真ん中に
中村町長(左)と大坪社長(右) |
18年度のバイオマス利活用優良表彰の農林水産大臣賞表彰式が1月5日、農水省大臣室でおこなわれた。バイオマス利活用優良表彰は、農林水産業のバイオマス利活用の取組みにおいて、環境に配慮した優良な活動を顕彰し、バイオマス利活用を広く進めることを目的におこなわれているもので、平成16年度から実施されている。
18年度は全国から42事例の応募があり、農林水産大臣賞は岩手県葛巻町、松下電器(株)の2団体。農林水産省農村振興局長賞に大分県日田市など9団体、その他(社)日本有機資源協会会長賞に2団体など、合わせて22団体が受賞した。
大臣室で松岡利勝大臣から葛巻町の中村哲雄町長、松下電器(株)の大坪文雄代表取締役社長に、受賞を称える言葉とともに表彰状が手渡された。表彰式の後、松岡大臣を挟んで中村町長と大坪社長が記念撮影に応じた。
葛巻町および松下電器(株)の取り組み事例は以下の通り。
○葛巻町
町内の『くずまき高原牧場』で発生する年間4700トンのふん尿と、牧場内のレストランの生ゴミ146トンをメタン発酵させて得られた「バイオガス」を利用して、コージェネ発電設備で電力(6万2000Kwh/年)と熱エネルギーを回収している。残る消化液は、肥料として牧草地へ還元。また、『葛巻林業(株)葛巻工場』が樹皮(チップ工場残材)から製造する木質ペレットの利用拡大をめざし、公共施設へのペレットボイラー・ストーブの導入等に取り組んでいる。
○松下電器(株)
年間に生産する乾電池のうち約2000万パックのパッケージ(ブリスターパック)のバイオプラスチック化を実施。また、滋賀県下のグループ企業で、社員食堂から出る廃食用油のBDF(バイオディーゼル燃料)化を進め、配送用車両に使用する取組みを17年10月から開始しており、今後は全社的な展開をめざす。その他、社員食堂から出る生ゴミを堆肥化し、地域の農家等へ提供するとともに、その堆肥を利用して生産した農産物を工場食堂で利用する食品リサイクルの取組みをおこなっている。
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