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結婚披露宴での食べ残し22.5%で突出 平成18年食品ロス調査結果 
−農水省 (1/25)


 農水省統計部が調べた平成18年の外食産業での食べ残し量の割合は、「食堂・レストラン」ではほぼ前年並みの3.1%だった。しかし「宴会」では15.2%、「宿泊施設」では13.0%と食べ残す量が増え、特に結婚披露宴では22.5%と高い比率になっている。結婚披露宴では慣習上の無駄も残っているとみられる。
 品目別で食べ残し量が多いのは、野菜炒め、漬け物、サラダなど「野菜が主体の料理」がトップで5.2%。なかでも漬け物は最後に出される場合も多いためか、11.0%と全品目中で最も多い。
 次いで「スープ類」、焼き魚、刺身など「魚介が主体の料理」などの順。魚介では刺身は始めの方に出されるため、食べ残す量は2.4%と低い。そのほか、「肉が主体の料理」の食べ残しは2.6%と低い。肉のなかでは牛肉の食べ残し量が「麺が主体の料理」と並んで1.7%と、全品目中で最も少ない。食べ残しの品目や量は、配膳の順序や嗜好との関係もありそうだ。
 外食産業の食品ロス調査は平成12年に第1回目がおこなわれた。その後途絶えていたが、「食堂・レストラン」は15年から再開され、「宴会」「宿泊施設」「結婚披露宴」は18年調査が第2回目。

◆上がる食育の効果、再生利用も進む

 今回の調査結果を平成12年と比べると、施設別に0.2〜1.4%減っており、農水省統計部は「食品の食べ残しなどの減少に向けた食育の推進効果が表れている」と評価している。
 農水省は世帯における食品ロス率についても別に調査している(平成18年分は18年8月に公表済み)が、世帯での食べ残し量の割合は1.1%で、「食堂・レストラン」(3.1%)より2.0ポイント少ない。
 外食産業の食品廃棄物等(食べ残しのほか、廃棄や皮などの不可食部分を含む)の年間発生量は年々減っており、平成17年の発生量は全国で304万3000t。肥料や飼料などへの再生利用率は、平成12年の11%から平成17年の30%へと3倍に増えている。

(2007.1.31)

 

 

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