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不二家、「外部から不二家を変える」改革委員会
週1〜2回ペースで検討進む (2/2)


 菓子メーカーの株式会社不二家は2月2日、今回の不祥事を受けて新設した有識者による「外部から不二家を変える」改革委員会(委員長=田中一昭拓殖大学教授)の4回目の委員会を開催し、終了後に櫻井康文社長、田中委員長らが出席して記者会見した。
 櫻井社長は「山崎製パン株式会社が食品衛生管理の技術面で当社を支援すると報道されているが、当社として発表したものではない。協議中ではあるが、まだ何も決まっていない」とコメントした。
 櫻井社長は2月1日、不二家側から要請し、山崎製パンの飯島延浩社長と会ったと述べた。しかし、内容については一切話せないが、後日決定後公表するとした。
 山崎パンも2日、同様のコメントを発表した。
 田中委員長は、第4回委員会の要点について触れ、.毎回提案している問題点について次回の委員会に回答するよう促したこと、.大阪府が1月30日不二家に対し、泉佐野工場(大阪府)の衛生管理体制やマニュアルを見直し、改善計画書を早急に提出するよう求めた改善指示書への回答の考え方を事務局から聞いたこと、
.当初1日に約1000件あった消費者からの電話やメールによる苦情が300件程度に減り、内容も激しい叱責中心だったのが、励ましの言葉も来るようになったと報告を受けたこと、
.不二家のホームページに情報開示が不十分なので、今回新設された各種委員会などの進捗状況なども載せるよう要望した、などと報告した。

◆田中委員長、早期製造再開に期待

 同委員会は、2月中旬までに3回程度開催する予定。田中委員長は個人的な心づもりとして「山崎製パンとの提携問題や行政の改善指導への対応などを終えて、遅くとも2月末までには製造再開へ形が見えて来ることを希望している」と話した。
 工場の実態把握や従業員との意見交換のため、2月3日には委員会として埼玉、秦野(神奈川県)両工場を見学し、従業員の話も聞いた。
 同社は1月29日付で三浦、佐藤常務を平取締役に降格したほか、社長を含む6人の役員の報酬を1月から3月まで10%〜50%カットすることなども決めている。また、信頼回復に向けた取り組みを「待ったなしのスピード感をもって実効をあげる」(櫻井社長)ため組織再編をおこなっており、1月22日に改革推進本部、外部から不二家を変える改革委員会、信頼回復対策会議(1月22日時点での名称「原因究明委員会」を改称)を新設したほか、1月29日に会社の意志決定機関として執行役員会を新設した。これまでの取締役会は存続するが、執行役員会の決定事項を議決する機能を果たすだけになる。
 29日付で、社長直轄機構として企業倫理審査室、広報室、品室保証本部も新設した。

(2007.2.5)

 

 

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