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(左)島田巽君・(右)和泉詩さん |
JA共済連は2月2日、東京全日空ホテルで、「平成18年度 JA共済全国小・中学生 第50回書道・第35回交通安全ポスターコンクール」の大賞表彰式を開催した。
50回目を迎えた「書道コンクール」には、半紙の部116万2013点(小学校92万5418点、中学校23万6595点)、条幅の部11万865点(小学校9万1912点、中学校1万8953点)の127万2878点の応募が、また、35回目となる「交通安全ポスターコンクール」(以下ポスター)には、15万8101点(小学校12万4588点、中学校3万3513点)の応募があった。
それらの作品から県ごとに選ばれた各学年の最上位作品(書道801点、ポスター295点)が、昨年11月に全国段階で審査され、書道270点、ポスター129点の入賞作品が決定。入賞作品のうち最優秀賞の「大賞」にあたる内閣府特命担当大臣賞(ポスター3名)、警察庁長官賞(ポスター3名)、文部科学大臣奨励賞(書道8名、ポスター3名)、今回から新設された農林水産大臣賞(書道8名、ポスター3名)の受賞者がこの日表彰された。
開会の挨拶で野村弘JA共済連会長は「人と人との助け合いと思いやりの気持ちを小・中学生の皆さんに伝えていくこと、そして交通安全への皆さんの関心が高くなり、それが世の中の広がることを願って」始めたとコンクールの主旨を語ったあと、「JA共済としては、当コンクールを通じて豊かな心と創造性を養い、社会性を身につけた若者を育てる一端を担えれば」と今後もこのコンクールをさらに発展させていきたいと語った。
書道コンクールの審査委員で日展参事・文化功労者の成瀬映山氏は審査委員を代表して「子どもたちの作品は、純粋無垢で大人には真似のできない作品となっている。墨の濃さ、筆の速さ、紙の厚みからにじみ出るものには、審査委員も教えられるものがあり、得がたいものがある」と総評した。
また、交通安全ポスターの審査委員で多摩美術大学教授・アートディレクターの中島祥文氏は「どの作品も伸び伸びと描かれていた。なにを伝えるか、どういう言葉を選ぶか、どのような絵柄にするか苦心するその過程が身となり力となっている。とくに今回は、体の不自由な人への思いやりをもった作品が増えたことに感激した」と総評した。
「車椅子の人に対する思いやりの心から生まれた素晴らしい作品」としてポスターで内閣府特命担当大臣賞を受賞した島田巽君(高知県・高知大学教育学部付属小学校4年)は、「街で困っている車椅子に乗っている人を見て、みんなが安全で、気持ちよい生活ができるようになって欲しい」という願いをこめてこのポスターを描いたが、自転車や車の配置に苦心したという。スポーツは苦手だが幼稚園のころから絵を描くのが好きだという島田君は、「将来、医者か弁護士になるのが夢だが、絵はずっと描き続けていく」と語ってくれた。
「字の形、筆づかいともに申し分なく誠にスケールの大きい堂々たるおさめ方で立派。大人にはできません」(審査委員・日展参事梅原清山氏)と書道・条幅の部で農林水産大臣賞を受賞した和泉詩さん(香川県・高松市立牟礼北小学校1年)は、「夏に初めてすごく太い筆と大きな紙を見て書きたい」と思ったという。『「た」の字は上手く書けても「ん」がはみ出たりして何度も書き直したり難しかったけれどだんだん楽しくなってきた。農水大臣賞をもらえてすごく嬉しい。一所懸命がんばるといいことがあるんだなと思った』と笑顔で語ってくれた。
表彰式では、一人ひとり名前を呼ばれて壇上にあがり表彰状や副賞を少し照れながらも晴れやかな笑顔で受け取っていた。
【書道・半紙の部 農林水産大臣賞】
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村山 凜子さん
埼玉県・井泉小学校
2年生 |
二瓶 穂香さん
愛媛県・惣開小学校
3年生 |
桂 悠幾君
京都府・田野小学校
5年生 |
木村 佳恵さん
鳥取県・東山中学校
2年生 |
【書道・条幅の部 農林水産大臣賞】
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和泉 詩さん
香川県・
牟礼北
小学校
1年生 |
郡 拓夢君
大阪府・
大宮小学校
3年生 |
井上 恵さん
愛知県・
岩倉北小学校5年生 |
小林 翠さん
東京都・
由木中学校
1年生 |
【交通安全ポスターコンクール 内閣府特命担当大臣賞】
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はたけやま ひなた君
秋田県・仁鮒小学校1年生 |
島田 巽君
高知県・高知大学教育学部
附属小学校4年生 |
鈴木 舜君
愛知県・西部中学校2年生 |
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