農業協同組合新聞 JACOM
   
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日豪EPAでの国境措置の堅持、飼料価格高騰対策など畜産・
酪農対策の政策提案を決定
3月1日に全国代表者集会開催 −JA全中 (2/7)


 JA全中は2月7日の理事会で、「平成19年度畜産・酪農対策に関する政策提案」を決定。理事会終了後、農水省に要請した。
 また、自民党の19年度畜産・酪農政策価格・価格関連対策の検討(3月2日〜8日)にあわせ、畜産・酪農対策本部委員を中心に、JAグループ代表者による全国代表者集会(3月1日予定)を開催するなど、強力な特別運動を展開することを決めた。
 「政策提案」は、日豪EPA交渉で「牛肉や乳製品等の我が国の重要な農畜産物を『除外』とする」など、WTOやEPA交渉における「国境措置等の堅持」や畜産・酪農生産基盤の維持・拡大に向けた基本政策の推進と万全な予算の確保をまずあげた。
 また、エタノール需要の増加などでトウモロコシ価格が上昇。その影響を受けて飼料価格が高騰するなかで、生産者の経営と所得の安定を確保するために「配合飼料価格安定制度の適切な運営に万全を期す」ことや今後の価格動向をふまえて必要な対応を講ずることを要望。
 生乳の需給安定対策としては、北海道で19年度末に稼動するチーズ工場の需要を踏まえつつ、需要拡大が見込まれるチーズ・生クリーム・発酵乳などへの供給拡大をすすめるため「牛乳需要構造改革事業」を継続するとともに、万全な予算確保を要望。
 肉用牛の経営安定策としては、肉用子牛生産者補給金制度の保証基準価格、合理化目標価格は、飼料価格の動向をなどを踏まえ適切に決定する。子牛生産拡大奨励事業は、繁殖基盤の維持・拡大をはかるため継続。肉用牛肥育経営安定対策事業(マルキン)は、担い手の経営安定を確保するために万全な予算を確保する。
 養豚の経営安定対策としては、豚肉の安定基準価格は飼料価格の動向を踏まえ適切に決定する。地域肉豚生産安定基金造成事業は、担い手の経営安定を確保するために万全な予算を確保するとともに、安定基金の発動基準価格は現行を基本に決定することを要望した。
 そのほか、高病原性鳥インフルエンザについては、「国が責任をもって、感染原因の早期究明、まん延防止など万全な家畜衛生・防疫対策を措置するとともに、正確な情報の提供と消費拡大対策に取り組む」こと。発生農家や周辺農家への経営支援対策を措置することをあげた。
 また、米国産牛肉について「現行の対日輸出プログラムの遵守をさらに徹底する」とともに、米国からの圧力に対しては「科学的な知見に基づき、毅然とした対応をとる」ことを求めた。

(2007.2.9)

 

 

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