農水省統計部は平成17年の畜産農家の経営収支を調査し、2月16日公表した。
採卵養鶏経営農家1戸当たり農業粗収益は3550万円で、前年に比べて18.4%増加し、農業経営費は2899万円で2.3%増加した。農業粗収益が増えたのは、国内の鶏卵生産量が減って卵価が上がったため。農業経営費が増えたのは、飼養規模の拡大により、飼料費が上がったため。この結果、農業粗収益から農業経営費を差し引いた農業所得は651万円となり、前年より293.1%増加した。
ブロイラー養鶏経営農家1戸当たり農業粗収益は7675万円で、前年に比べて12.1%増加し、農業経営費は6910万円で10.0%増加した。この結果、農業所得は765万円となり、34.8%増加した。
養豚経営農家1戸当たり農業粗収益は4247万円で、前年に比べて4.1%増加し、農業経営費は3352万円で4.4%増加した。この結果、農業所得は896万円となり、2.7%増加した。
酪農経営農家1戸当たり農業粗収益は3469万円で、前年に比べて0.1%増加し、農業経営費は2716万円で2.0%増加した。この結果、農業所得は753万円となり、6.1%減少した。
肉用牛経営農家1戸当たり農業粗収益は繁殖牛が528万円、肥育牛が4194万円で、繁殖牛は前年に比べて3.9%増加、肥育牛は前年並みとなり、農業経営費は繁殖牛が343万円、肥育牛が3425万円で、それぞれ4.0%、4.1%増加した。この結果、農業所得は繁殖牛が185万円、肥育牛が769万円となり、それぞれ3.8%増加、15.0%減少した。
農家1戸当たりの農業所得は養豚経営が896万円と最も多く、次いで肥育牛、ブロイラー、酪農経営が700万円を超え、採卵経営は651万円。繁殖牛経営の185万円を除いて主業農家平均の414万円を上回っている。
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