農水省は2月20日、18年度の中山間地域直接支払い制度の実施状況見込みを公表した。
18年度に直接支払交付金の交付が見込まれる市町村は1041市町村で前年度と同じ。制度の対象となる農地がある1132市町村の92%にのぼっている。
交付金を受けるための協定数は集落協定が649増の2万8084、個別協定が6増の440で合わせて2万8524協定となっている。前年度より655、2.4%増加した。
中山間地域直接支払い制度は17年度から、取り組み内容によって支払い単価を区分し、適正な農業生産活動に取り組む場合の「基礎単価」に加え、機械や農作業の共同化など体制づくりに取り組む場合は交付金単価が高くなる「体制整備単価」を設けた。
18年度の集落協定のうち、基礎単価は1万5097、体制整備単価は1万2987となった。基礎単価のほうが多いものの、体制整備単価は前年度より655協定増えている。
交付金の交付が見込まれる農地面積は、66万3000haで前年度より9000ha増加。対象農地面積80万4000haの82.4%を占めている。
このうち基礎単価による交付見込み面積は13万8000haで前年度より1000ha減少し、一方、体制整備単価による交付見込み面積は1万ha増えて52万5000haとなった。
また、新制度では担い手への農地利用集積を図ったり耕作放棄地を復旧するなどのより積極的な取り組みに対して交付金が加算される制度も導入されている。ただ、18年度の実施状況で加算が見込まれる面積は規模拡大加算1200ha、土地利用調整加算3100ha、耕作放棄地復旧加算100ha、法人設立加算3100haにとどまっている。
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