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食品産業の景況は足踏み −農林漁業金融公庫調査 (2/15)


 農林漁業金融公庫が2月15日に公表した食品産業動向調査によると、18年下半期の景況DI(動向指数)は▲9.5で平成9年の調査開始以来、もっともいい数値となった。ただ、2期連続で改善したものの、上昇幅は0.7ポイントにとどまり同公庫は「食品産業の景気動向は足踏み状態」としている。
 業種別では製造業が0.9ポイント低下し▲12.6、卸売業は1.9ポイント上昇したものの▲10.9といずれもマイナス。一方、小売業は8.3ポイント上昇して5.7とプラスに転じた。飲食店は8.1ポイント低下して10.5となったが3期連続でプラスとなっている。
 小売業では食品スーパーが前期より17.2ポイント上昇して12.0とプラスに転じたことが全体を押し上げた。生協は31.3と大きくプラス。「好調な個配事業」が要因とみられるが、前期に比べて上昇幅は0.5にとどまっており頭打ちとの見方もある。
 地域別の景況動向では北海道、東北、中国、四国、九州で上昇したが、東北▲14.3、甲信越・北陸▲15.3、中国▲18.0と依然としてマイナス幅の大きい地域もあり差がある。 一方、雇用判断DIは4.6ポイント上昇し9.3で3期連続のプラス。関東、東海を中心に雇用不足感が強まっている。これは食品産業の景気が足踏み状態にあるなか、関東、東海では他産業の景況改善が進んできたため。夜間操業のある炊飯・総菜業や食品スーパーで雇用不足感の強まりがとくに顕著になっている。
 19年上半期見通しでは、食品産業全体で景況DIが5.2ポイント上昇する見込み。(景況DI:売り上げ高、経常利益、資金繰りについて「増加する(楽になる)」の回答構成比から「減少する(苦しくなる)」の構成比を引いて、それら3項目のDIを算出し平均した数値)

(2007.2.22)

 

 

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