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「中期戦略」の実践に一丸となって取り組む −第6回JAバンク全国大会
(2/15)


JAバンク全国大会


岡野雅行氏
写真下 岡野雅行氏

 農林中央金庫は、JAバンクの発展に功績のあったJAおよびJA役職員の表彰とJAバンクのいっそうの発展をめざして関係者の決意を新たにすることを目的に、「第6回JAバンク全国大会」を2月15日に赤坂プリンスホテル(東京)で開催した。
 大会には優績JA表彰受賞JA(37JA)、功労者表彰受賞者(43名)ら約170名が参加した。
 上野博史農林中金理事長は開会の挨拶で「厳しい競争を勝ち抜くための施策を確実に実践し、新BIS規制・内部統制など新たな規制に適切に対応していくため、経営の健全性を確保しながら経営管理態勢の高度化に取り組んでいく」と語った(要旨別掲)。
 宮田勇JA全中会長は「担い手づくりは最重要課題であり、JAバンクでは担い手金融支援が進んでいる。新たなJAバンク中期戦略のもと組織基盤の確立と組合員のニーズに応えるサービスの提供に取り組むよう期待する。JA経営基盤の確立ではJAバンクシステムによって組合員から高い信頼を得ている」と来賓挨拶した。
 その後、各県域で優れた実績をあげた優績JAへの表彰状授与と、JA信用事業に貢献した功労者に対する感謝状の贈呈が行われた。
 昼食をはさんで午後には、最近話題となっている「刺しても痛くない注射針」を開発・実用化するなど、類まれな優秀な技術をもち、マスコミや産業界からもっとも注目されている小さな世界企業である岡野工業(株)の岡野雅行代表社員が、「“できない”を変える経営哲学」と題して記念講演を行った。
 岡野氏は「誰にもできない仕事をする」をモットーに、家電・パソコン機器・医療機器など多岐にわたる分野の金型をつくってきたが、その経験をふまえユーモアあふれる語り口で会場をわかせた。
 岡野工業で手がけるものは、ITなど進化途中のハイテクではなく雑貨であり、「雑貨」は中国語では「完成された技術」「成熟した技術」のことをさし、「雑貨がつくれない国ではよいものはできない」と語った。また、女性の使う化粧道具であるコンパクトなどでは、蓋を閉めるときのパチンという音をどのように作るか「それは図面では表現されない感性の問題」だと、マニュアル一辺倒ではなく感性の重要性を強調した。
 そして「世間の風当たりはきついが、人と同じことをやっていたのではダメで、人のやらないことをやる」ことが大事だと語った。
 その後、別掲のように「農業担い手への金融対応の強化、組合員・利用者に対する相談機能の充実により、事業基盤の拡充に取り組む」など「大会宣言」を満場一致で決議した。

 

上野博史理事長 挨拶(要旨)

上野理事長

 (厳しい情勢の中で)JAバンクが勝ち残っていくためには、核となる組合員・利用者基盤の拡充、個人金融市場における競争戦略の展開などによって事業収支を安定強化し続けるとともに、金融機関としての経営管理態勢の高度化を実現していかなければいけない。
 具体的には、核となる組合員・利用者基盤の拡充としては、農業担い手への金融対応の強化、大口利用者向けの相談機能の発揮が重要だと考える。個人金融市場における競争戦略としては、JAバンクローンのいっそうの伸長に加えて高齢者・年金受給層向けサービスのいっそうの充実による貯金の安定確保、経済事業など他事業を含むJA独自のサービスを付加した新しいJAカードによる利用者の拡大が主な取り組み事項としてあげられる。
 経営管理態勢の高度化に向けては、自己資本の充実、情報開示の拡充、種々の規制に対する能動的な対応と自ら保有するリスクに応じたリスク管理体制の整備が必要。とくにリスク管理については、残念なことだが不祥事が続けて報道されている。不祥事は経営存続をも揺るがす可能性があることを役職員全員が肝に銘じて、改めてJAバンクが一体となってコンプライアンス意識の浸透と監査の充実等を含めて、相互牽制のきいた組織づくりに向けた取り組みを強化をしていく必要があると感じている。
 「平成19年度からの次期JAバンク中期戦略」を着実に実践していくために、JAバンクの一体性をより強化し、具体的な数値目標を設定しその達成に全力を傾注することが重要であると考えている。

 

大会宣言(要旨)

 我々JAバンクは、将来にわたり我が国農業の発展と地域・社会への貢献という基本的使命を果たすため、競争力ある事業展開と万全な経営の確立に向けて、JA全国大会決議および「JAバンク中期戦略」の実践に一丸となって取り組むことを誓い、以下のとおり宣言する。
1.農業担い手への金融対応強化、組合員・利用者に対する相談機能の充実により、事業基盤の拡充に取り組む。
2.JAバンクローンの伸長、カード戦略の展開等を着実に実践することにより、他金融機関との競争に勝ち抜き、経営数値目標の必達を図る。
3.新BIS規制・内部統制等に適切に対応し、経営の健全性・透明性を確保するとともに、経営管理態勢の一層の高度化に取り組む。

 

○優績JA表彰

北海道 美幌町農業協同組合
青森 ごしょがわら市農業協同組合
岩手 大船渡市農業協同組合
宮城 みどりの農業協同組合
秋田 秋田やまもと農業協同組合
山形 山形農業協同組合
福島 新ふくしま農業協同組合
茨城 土浦農業協同組合
栃木 宇都宮農業協同組合
群馬 館林市農業協同組合
埼玉 埼玉みずほ農業協同組合
東京 東京あおば農業協同組合
長野 ながの農業協同組合
新潟 新潟市農業協同組合
富山 となみ野農業協同組合
石川 加賀農業協同組合
岐阜 各務原市農業協同組合
静岡 御殿場農業協同組合
愛知 あいち中央農業協同組合
三重 津安芸農業協同組合
滋賀 東能登川農業協同組合
大阪 大阪南農業協同組合
兵庫 兵庫南農業協同組合
和歌山 ながみね農業協同組合
島根 石見銀山農業協同組合
岡山 倉敷かさや農業協同組合
広島 安芸農業協同組合
山口 下関農業協同組合
徳島 板野郡農業協同組合
愛媛 東宇和農業協同組合
高知 南国市農業協同組合
福岡 福岡市東部農業協同組合
佐賀 唐津農業協同組合
熊本 上益城農業協同組合
大分 別府市農業協同組合
宮崎 尾鈴農業協同組合
鹿児島 そお鹿児島農業協同組合

○功労者表彰

北海道 道央農業協同組合  原 俊作
青森 おいらせ農業協同組合  種市 美佐男
岩手 大船渡市農業協同組合  菅生 新一
秋田 秋田ふるさと農業協同組合  備前 孝一
山形 鶴岡市農業協同組合  木村 一郎
福島 会津みどり農業協同組合  佐藤 七郎
茨城 かしまなだ農業協同組合  木村 和利
栃木 那須野農業協同組合  藤原 林次郎
群馬 太田市農業協同組合  菊地 浅美
埼玉 ほくさい農業協同組合  坂田 修一
東京 西東京農業協同組合  新井 藤作
神奈川 相模原市農業協同組合  根岸 清
長野 みなみ信州農業協同組合  松下 數之
新潟 越後おぢや農業協同組合  友田 明石
富山 いなば農業協同組合  中村 正明
石川 能美農業協同組合  土井 重夫
福井 若狭美浜町農業協同組合  山口 富也
岐阜 羽島市農業協同組合  岡田 一
静岡 伊豆の国農業協同組合  佐藤 哲二
愛知 愛知北農業協同組合  石田 祥二
三重 伊賀北部農業協同組合  北出 富三
滋賀 グリーン近江農業協同組合  村地 佐紀雄
京都 京都丹の国農業協同組合  田中 正浩
大阪 茨木市農業協同組合  小西 登
兵庫 兵庫みらい農業協同組合  後藤 健次郎
    兵庫西農業協同組合  榎 淳子
奈良 奈良県農業協岡組合  喜多 良和
鳥取 鳥取いなば農業協同組合  西垣 達也
島根 いずも農業協同組合  萬代 宣雄
岡山 岡山西農業協同組合  守谷 屹
広島 福山市農業協同組合  纉c 保
    広島中央農業協同組合  石川 台以相
山口 周南農業協同組合  桑田 吉雄
徳島 市場町農業協同組合  塩田 治夫
愛媛 西宇和農業協同組合  菊澤 法夫
高知 土佐あき農業協同組合  有澤 敦實
福岡 福岡市農業協同組合  青蛛@博
佐賀 白石地区農業協同組合  竹下 一彦
長崎 島原雲仙農業協同組合  川口 雅族
熊本 あまくさ農業協同組合  武部  満
大分 杵築市農業協同組合  廣石 良幸
宮崎 こばやし農業協同組合  前田 喜輝
鹿児島 南さつま農業協同組合  中島 彪

(2007.2.23)

 

 

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