農業協同組合新聞 JACOM
   
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漬け物、豆腐など日配加工品のトレーサシステム構築めざす
−日生協、コープネット事業連合 (2/21〜27)


 食品に対する安全・安心を求める消費者の意識が高まっているなか、生協では商品製造メーカーなどと協力してトレーサビリティシステムの開発をすすめている。
 日本生協連と生協連合会コープネット事業連合は2月21〜27日、豆腐、漬け物など生協で販売する食品のトレーサビリティシステムの実証実験を、コープネット事業連合の埼玉県・さいたまコープ・ポレール武蔵浦和店とコープとうきょう・ひばりが丘店でおこなった。
 商品の生産、製造、物流について一貫した履歴を追跡できるようにするもので、農水省の平成18年度補助事業になっている。2月27日に、武蔵浦和店と漬け物メーカーの神奈川県・秋本食品(株)での実証実験の模様をを報道関係者に披露した。
 実験対象商品は、日配加工品7品目(漬け物3品と豆腐4品)で、今後納豆2品目を追加する予定。買い物客が実験対象商品に記載されている賞味期限を、店舗に設置した専用モニターに入力すると、商品情報として原材料情報、栄養成分、アレルギー情報、遺伝子組み換えの有無、商品特徴などが、トレース情報として主原料産地、原料入荷日、加工日、工場出荷日、店着日などが読み取れる仕組み。
 システムが管理する情報は、原料生産者に関しては、産地、収穫日、栽培方法。製造加工メーカーについては、製造工場、原料入荷記録、製造記録、加工日、出荷日、賞味期限。商品配送センターについては、配送センター名、入出荷日。店舗では店着日など。

◆品目数拡大し、完成急ぐ

 加工食品は原料生産から店舗配置までの段階が多く、トレーサビリティの確立が難しいとされるが、日生協は「今回の実験を活かして消費者とのやりとりも含めながら、しっかりしたものにしていきたい」としている。今後運用の改善や品目数の拡大をすすめ、消費者により多くの情報を開示するシステムをめざす。1〜2年後にはシステムを完成させて、消費者が家庭のパソコンでも検索できるようにする計画。
 システムづくりに参加している漬け物製造メーカー秋本(株)の秋本幸男社長は、「どこで取れた物がどんな所で加工されているかがはっきりわかることが、安心につながる。商品の安全確保にはコストがかかり、価格に転嫁できないが、企業努力により消費者の要請にこたえていきたい」と話していた。

(2007.3.5)

 

 

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