農業協同組合新聞 JACOM
   
農政.農協ニュース

「農地政策に関する有識者会議」、基本認識まとめる
〜意識改革と集積組織の改善必要 (3/9)


 農水省に設置された「農地政策に関する有識者会議」(座長=高木賢弁護士)は3月9日第2回会議を開き、担い手に土地を集約していくための論点と方向を確認した。平成19年1月30日に開催された第1回会議で、今後の農地政策に関する議論の進め方について一定の項目ごとに順次整理することとし、まず担い手への農地の面的集積の促進について専門部会で専門的、法制的な観点から月1回のペースで検討し、基本的な考え方をまとめ、会議で確認したもの。
 考え方の特徴点は、現状では担い手の経営農地が分散され、全農地の約4割しか担い手に集まっていないのは、農地の貸し付けをしぶる所有者の意識や個別対応で農地を集約することの困難性が原因だとみられるので、関係者の意識改革が必要だとしている。
 また、集積の方法としては、現行の農地保有合理化法人による方法を改善し、地域の一定の組織が間に立って、出し手と受け手の関係を遮断し、農地を集積組織が一括して借り受け、まとめた形で担い手に再配分し、賃借料の徴収を代行するような制度をめざす。その際、市町村単位を基本に全域をカバーする組織として整備することが必要だとしている。
 有識者会議は、今後今回のまとめと残された課題について検討し、最終のまとめをおこなう。農水省は、間に合うものは秋に提出する来年度予算概算要求に取り込むほか、制度的な法改正の有無も検討する。

(2007.3.15)

 

 

社団法人 農協協会
 
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町3-1-15 藤野ビル Tel. 03-3639-1121 Fax. 03-3639-1120 info@jacom.or.jp
Copyright ( C ) 2000-2004 Nokyokyokai All Rights Reserved. 当サイト上のすべてのコンテンツの無断転載を禁じます。