(財)JA共済会は3月15日に理事会・評議委員会を開催し、19年度の給付還元利率などを決めた。
19年度の給付還元利率は「制度」が1.10%(前年度に比べ0.1%増)、「施設」が1.35%(前年度と同率)となり、それぞれの積立金に還元利率分が上乗せされる。
19年度の事業は、(1)「制度」未加入JAの解消および「施設」の活用推進、(2)財務体質強化と運用の効率化への基盤拡充計画の実施、(3)新たな情勢に対応した共済会事業の体制整備の検討・実践、の三つを柱に進める。
(1)は、JAの財務基盤強化に向け、JAの事業管理費抑制や退職金財源積み立ての平準化を図りながら、退職給付債務100%積立への取り組みに貢献し契約拡大を図る。(2)は、▽「新・資産価格変動準備金積立5ヶ年計画」の着実な実行、▽安心・安全を実現する資産構成と効率運用、などを実施する。(3)は、特定退職金共済制度の法制化に向けた取り組みと、公益法人制度改革への的確な対応が求められている。
18年度の経営概況では、JAの加入率は87.7%(前年度末に0.1ポイント増)となった。「制度」「施設」加入100%は、対象38県のうち15県(47都道府県のうち9県は独自に制度を実施しているため)。退職給付金支給額は、327億円(退職者1万417人)。総資産額は5058億円(全JAの退職給付債務額の37.2%に相当)。
財務内容は、クーポン収入が主体で、ハイリスク型を排除した安定的な資産構成、投資的確銘柄で運用(有価証券の97.8%はA格以上)、など安定的な資産運用を行っている。また、18年度決算では、給付還元安定財源の額は当初計画比20億円上振れとの見込み。
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