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07年度は牛乳を手に取らせることを狙う −中央酪農会議 (3/26)


 (社)中央酪農会議は3月26日、第7回牛乳消費拡大促進委員会(委員長:上田隆穂学習院大学経済学部経営学科教授)を開催し、07年度「牛乳に相談だ。」キャンペーンの新しいフレームについて検討した。
 06年度のキャンペーンについては、メインターゲットとしている中高生の牛乳に対する認知度(東京86.5%、大阪74.6%)は上がったが、消費拡大までには到っていないと総括。しかし、中高生のいる家庭といない家庭の牛乳購買データを04年と比較すると、前者は91.4%、後者は89.6%と中高生のいる家庭はいない家庭よりも消費減退が1.8ポイント緩和されている。
 また、中高生は消費量が減るにしたがって(週に5〜6回以上飲む91.1%、月に2〜3回以下51.0%、まったく飲まない31.9%)「自宅の冷蔵庫に牛乳がない」と認識しているが、ほとんどの母親(91.2%)は「自宅には牛乳がある」と思っており、母親と子どもの認識のギャップをどう埋めるかが、実飲用を喚起するための課題だとしている。それに対して委員からは中高生よりも母親対策を強化すべきだとの声もあったが、的を絞ったキャンペーンにならないのでダメだなどという意見もでた。
 「牛乳に相談だ。」キャンペーンは、クロスメディア(さまざまな表現媒体を用いること)戦略を実践してきた。その結果、「牛乳を好ましく感じるようになった」「牛乳が飲みたいと思うようになった」など、牛乳に対する好印象はテレビCMに新聞、雑誌など媒体が多くなるほど強くなる傾向が見られることから、クロスメディアの有効性が確認された。
 07年度は前年度までの「『牛乳』に気づかせる」から、新たに「『牛乳がない!』に気づかせる」ことをイメージさせるキャンペーンを行い、中高生に実際に牛乳を手に取らせることを狙う。テレビ、交通・屋外媒体、Web・携帯、組織活動などを利用し、予算9億4000万円を予定している。
 4月上旬の担当者会議等で組織活動、モデルエリア、キャンペーンパートナーの取り組みについて具体的な検討を開始する。5月中旬第8回牛乳消費拡大促進委員会を開催し、「夏のキャンペーンの具体策等」の確認等を行い、7月中旬から夏のキャンペーンを開始する。

(2007.3.28)

 

 

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