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助成対象5組合決まる −農林中金森林再生基金 (3/30)


 農林中央金庫は3月30日、第2回目の『森林再生基金』の助成対象組合を決定した。助成対象は、山形県金山町森林組合(対象地面積:160ha)、岐阜県東白川村森林組合(同:197ha)、岡山県真庭森林組合(同:312ha)、徳島県美馬南部森林組合(同:422ha)、宮崎県南那珂森林組合(同:385ha)の5組合。今回は36件(森林組合31件、NPO法人等5件)の応募があった。助成金額の合計は5組合で1億2800万円。
 再生基金は荒廃した民有林を再生させて森林の公益性を発揮させるような活動に対して助成し、森林の多面的機能が持続的に発揮できるようにすることを目的としており、17年3月、同金庫創立80周年を記念して創設した。昨年度は4組合を対象に助成した。今回決まった助成対象先の事業内容は以下の通り。
金山町森林組合<事業名:桝沢水源の森再生整備事業−循環型社会の自律した森づくり−>
 事業地はスギ人工林および旧薪炭林で所有者140名余の共有地。現在は共有者協議会および個人が散逸的に管理しているが、高齢化や不在村化で荒廃が懸念されている。長期施業受託契約により共有林のまま経営管理を一元的に行い、総合的な森林マネージメントのモデルとする。
東白川村森林組合<事業名:急傾斜地森林経営環境整備事業>
 事業地は東濃桧の産地としての伝統ある林業地帯だが、急峻な地形で路網整備が進んでいないことなどから間伐の遅れが目立つ育成途上の森林。経済林と環境林とに機能区分し森林管理を実施する。既存の小型林内作業車用の2m作業路を3mに拡幅し高性能林業機械が使用できる範囲を広げるなどを実施。
真庭森林組合<事業名:低コスト施業とバイオマス活用で進める低質林改良モデル事業 >
 事業地はダム湖の半島部分で、連絡・進入路がなく、長期間手つかずの人工林および低質広葉樹林。高密路網と高性能機械の導入による列状間伐により生産性向上を図り、低コスト施業を実証して波及効果を期待する。また、真庭市は「バイオマスタウン」指定を受けていおり、低コスト施業により林地残材等森林バイオマスの有効活用に取り組む。
美馬南部森林組合<事業名: 『調和の森』造成事業>
 事業地は急峻な地形と岩石質という条件不利地域の人工林、および皆伐後に放棄されている雑山。架線集材に代わり、2m幅の作業路を開設し、小型高性能林業機械を活用する作業システムを導入し、森林所有者に利益を還元できる林業経営モデルを確立する。
南那珂森林組合<事業名: 再生!飫肥林業(森林データベースの構築による高付加価値材の生産と森林管理)>
 GPS,GISを活用した森林境界測量や資源調査による管内森林データベースを構築する。データを活用し適地適木の機能区分を実施し、現行の短伐期施業に加え長伐期施業への誘導に取り組むとともに、より有利な販売先の開拓・確保、安定取引の拡大、作業班の計画的な活用、伐採を行い、採算のとれる林業経営モデルの実現をめざす。

(2007.4.2)

 

 

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