全国農業会議所が平成18年田畑売買価格を調査した結果によると、純農業地域の農用地区域の農地価格は、全国平均で中田価格が10a当たり150万5000円で前年比3.1%の下落、中畑価格が103万6000円で3.3%下落しており、前年(中田▲2.5%、中畑▲2.4%)より下落率が大きかった。中田、中畑は、調査地域内で収量水準やほ場条件が標準的な水田、畑のこと。
都市計画法の線引き区分を前年と同様とした場合は、沖縄(増減なし)以外は前年同様全ブロックで下落した。
中田で最も高い東海(269万9000円)に比べると、最も安い北海道(28万8000円)は約1割、東北(81万5000円)が約3割、九州(115万8000円)が約4割の水準になっている。中畑では最も高い東海(238万円)に比べると、最も安い北海道(13万4000円)は約0.6割、近畿(159万4000円)は約7割、九州(76万7000円)は約3割の水準になっている。
中田、中畑価格とも、平成7年以降12年連続して下落した。同調査は昭和31年から毎年行っており、平成18年で51回目。これまで最も高かったのは、いずれも平成6年で、中田が10a当たり200万2000円、中畑が137万8000円だった。
価格の下落要因には、中田では「米価など農産物価格の低迷」(34.6%)が最も大きく、次いで農業に対する先行きの見通しが立たないことなどによる「農地の買い手の減少」(21.6%)、「生産意欲の減退」(12.4%)など。中畑では「農地の買い手の減少」
(29.1%)が最も大きく、次いで「農産物価格の低迷」(17.9%)、「生産意欲の減退」(15.3%)などがあがっている。
また、都市的農業地域の市街化調整区域の農地価格(全国平均)は、中田が548万5000円で前年比3.1%の下落、中畑が516万8000円で4%下落している。下落率は前年(中田▲6.8%、中畑▲9.4%)よりは小さい。中田、中畑とも14年連続で下落しており、いずれも最高価格となった平成4年(中田1121万3000円、中畑(1122万1000円)に比べると、それぞれ51%、54%下落した。ブロック別には、中田、中畑とも近畿、東北の下落幅が大きい。
価格の下落要因は、中田、中畑とも「農地の買い手の減少」が最も多く全体の約4割を占め、中田では「米価など農産物価格の低迷」(17.3%)、中畑では「生産意欲の減退」(14.7%)が続いている。
|