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「可能性の広がる組織だ」と挨拶する
永田訓祥議長 |
全国Aコープ協同機構の「発足記念式典」が4月5日、KKRホテル東京で行われた。
同機構は店舗競争力強化をめざし、「全国Aコープチェーン」に変わる活動組織として昨年10月1日に設立された。「全国Aコープチェーン」が3月末で廃止されことに伴い、4月から本格的に稼働する。
同機構経営会議議長の永田訓祥全農常務は、「エーコープは、農家組合員の作った農畜産物の販売拠点という位置付けを明確にし、我々自らが売る。この認識をみんなで共有しよう。国産宣言、生産者コーナーの設置などエーコープならではの取り組み、いかにエーコープらしさを出せるかが成功のカギだ。協同機構は全農・県本部などのグループ化ではなく、全国のエーコープ店舗の一体化で、大変期待の持てる組織、可能性の広がる組織だと思う」と挨拶した。また、「ただ大きくしてスーパーと対抗するだけではエーコープの将来像は見えない」ことを強調し、独自の道によって生き残りをかけたいと語った。
役員を代表して議長の竹内文雄(株)ジャコム石川代表取締役社長は、「協同組合の中のボランタリーチェーンとしてではなく、志を同じくしたメンバーが責任と義務を果たしていくことによって、経営安定化のために仕入努力をしようということが出発点だ」と、機構設立の契機を説明した。「以前とは違う形ではあるが、これからは地域密着型の店舗が求められている。そのために、積極的な店舗展開を図って行きたい」と、地域とともに歩むエーコープの姿勢を強調した。
事務局は、「協同機構チーム」「共同仕入れチーム(東日本生鮮対応を含む)」「西日本生鮮事務所」で構成され、職員は19名。職員一人ひとりが紹介され、「一日も早く安定した経営の確立をめざす」、「地域密着型店舗を具体化したい」、「顧客、仕入れ先双方から信頼される仕事をしたい」などと挨拶した。
◆19年度は475店舗で2936億円の売上げめざす
メンバーは16社と長野県本部、協力支援団体として(社)農協流通研究所とJA全農が加わっている。19年度は475店舗で、2936億円の売上げをめざす。商品の共同仕入が中心的な活動となり、スケールメリットを活かした商品価格引下げをめざす。
国産原料使用商品の共同開発、生鮮品の国産扱い100%(国産調達できないものは除く)をめざした商品開発・産地開発を実施する。また、エーコープマーク品やAコープオリジナル商品の取扱強化を図り、エーコープマーク品取扱比率を17年度83億円から21年度430億円に拡大する計画だ。相互のノウハウの活用により、店舗運営力向上とコスト構造改革を図るほか、食品リサイクル法対応等環境問題への取り組みも進める。
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